今週のチェック/ JUDAS PRIEST, GO AHEAD AND DIE, SUICIDAL ANGELS, SADUS, -The Weekly Reviews

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JUDAS PRIEST, GO AHEAD AND DIE, SUICIDAL ANGELS, SADUS,
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JUDAS PRIEST / “Invincible Shield” :86p

JUDAS PRIEST / "Invincible Shield"

JUDAS PRIEST / “Invincible Shield”

2024年3月リリース。
ゴタルメッドさん、6年ぶりの19th。

今月のRが2つもあって炎上好きそうな名をしたメタル小学校壁新聞でも、クラスをあげての大忖度90点台収穫祭が無事にとり行われていたことからも伝わる、2024年度の村内最大目玉アルバム。

1曲目のパニック!AT THE DISCOがいきなり露骨に、ターボがラバーで走り出す80年代レトロシンセなイントロ。そっちから来たんか、と思う間も置かずに年甲斐もないガリガリ疾走で冒頭しばらく畳み掛けるという、背徳の胸アツじじいバトル展開。

このように主軸となっているのは80年代中期から90年代初期の彼ら、アルバムだと、ぼくのかんがえたふくしゅうのさけびから、さいきょうのぺいんきらあにかけての、鋼鉄のリフがビューっ出すプリースト。
ついでに時折見られる歌メロやいかめしい叙情的美性には、70年代後期から「Stained Class」あたりにかけてのテイストもまぶされる愉快な養老サービス付き。

ここらへんの引き出しチョイス感覚があざと巧みなのと、そこに冒頭から&要所で補填される勢いとノリが効くせいで、実質以上に盛られてばえる仕組み。
道理でちまたの昭和どもがこぞってメタルハッスル起こすはずだ。(え呼んだ?)

中でもMVPは、やはり新参ギタリストのリッチー・フォークナー
フレッシュ担当のみならず、往年のタッチやメロ感を復刻させつつも、ザクザクとしたリフワークとフラッシィーなソロプレイで耳をとらえる。
勿論ここには、プロデューサーを担ったアンディ・スニープのご手腕も大きくあるんだろう。

かたやドタルメッゴさんだパンダさんも、脳溢血起こしかねない攻めのハイトーンを駆使しつつ、ギターに負けない存在感ある歌メロ作りこみをご披露。
特に、ダレがちなミドル曲やバラードで主役を張ってテンション押さえられてるの、御大ならではの働きだ。

とはいえ、そこはいうてお年寄り達。
ぶっちゃけ途中途中でいらん曲が幾つか散見されるし、新聞紙がいうこれが「PAINKILLER」屋形越えの最高傑作だとは当然毛頭思わないが、それでも彼らの現役として現状想定しうる最上レベルなんだろうとは頷ける。
少なくとも、こないだのIRON MAIDENのSenjutsuは大失敗でしたよりは数百倍ずっと格好良い現役メタルぶり。

いやはや、前回取り扱った昨年のKKなんちゃってプリーストで、「まさか今度出る本家様の新作はこれ以下でしたってオチじゃねーだろうな!?」とブルってたもんだが、流石の杞憂という他にない。

え、おめーんとこの86点なんて壁新聞レートに換算したら実質90点以上じゃねーか、だって?
ああっ、その通りだよこの野郎!

GO AHEAD AND DIE / “Unhealthy Mechanisms” :85p

GO AHEAD AND DIE / "Unhealthy Mechanisms"

GO AHEAD AND DIE / “Unhealthy Mechanisms”

2023年10月リリース。
これも昨年拾い損ねてしまった。

マックス・カヴァレラ(SEPULTRASOULFLY他)と、その息子イゴール・アマデウス・カヴァレラによる父×息子プロジェクトバンド、2年ぶりの2nd。

相変わらず初期CELTIC FROST VENOMマンセーを基軸に、ハードコアパンク、そして初期SEPULTRASODOMあたりのちゃんとコ汚くてどす黒いテイチクスラッシュを標榜。

ただしあえての音の悪さが逆にその胡散臭い雰囲気を出してた前作(だがそこがいい)から、少しは向上してややながらキレイ目な仕立てに。
しかしその一方で、80年代クロスオーヴァー時代のUSハードコア・テイストを加えてくることで、グルーヴと偏差値の低さが増強。

終いにゃパトカーまでピーポピーポ走り回って(M4“Drug-O-Cop”)、さながら平成少年マガジンばりに治安のいいDQNメタルの度合いが高まっているのが何とも微笑ましい。

ま本当のこと言うと、やってることはまんま原点回帰あの頃はハッつーか、要は多田野カヴァレラ回春編。
よって「よーしパパBeneath The Remainやっちゃうぞー」とか言ってる吉野家コピペメタルな印象がないかっつーと結構あるっちゃあんだけど(時々ソウルフリャアするしな)、でもそれ込みでも昭和オヤヅ世代には痛快かつ心地よいやつ。

なのでこういうのはもうアレだ、出来が云々とかじゃ最早ない。
バイオレント横丁で、ちょっと立ち飲みホッピースラッシュ。
いいじゃないか、好物だ。

SUICIDAL ANGELS / “Profane Prayer” :80p

SUICIDAL ANGELS / "Profane Prayer"

SUICIDAL ANGELS / “Profane Prayer”

2024年3月リリース。

ギリシャのスラッシャー、これで8th。

刺々しいリフでザクザクと走りかっさばいてくのが心地よい、SLAYER直系の…というよりか、「SLAYER直系のTHE HAUNTEDとかのユーロ・デスラッシュの、直系」みたいな感のあるSLAYER直系スラッシュメタル。
ってややこしいな、通じてるこれ?

しかもベテランになって熟成と貫禄が伴っていくに従い、ジャーマンスラッシュ…ていうか90年代以降ゴシゴシされてしまわれたKREATORのような悲哀含んだメロディックさと重厚なドラマティックさが増加。
曲によっては、ジャーマンメタリックというかランニング姿でワイルドにおーおーいうやつっぽいところもあったりするくらいだ。(元ネタはメイデンだけど)

でもこのヨーロピアンみ、ていうのかなあ。
例えば今回最大の聞きどころでもあるかのラスト、10分弱もの長尺ゴシックチューン(M9“The Fire Pathes Of Fate”)に象徴されているようなメロさが、個人的嗜好からすればちょっとくどみを強過ぎてきたぞと正直、思わないでもない。

でも、言うてそれはあくまで「好み」で語るべき範疇で収まる話だし、ましてやそれは別にナヨくなったとかいう意味じゃない。
どころか、初期からしっかり堅持されている硬派かつ実直なスタイルは好感が持てる。(どっちだよ)

ま、なんやかんや総じて手堅い出来なんじゃないかな。
バタバタしいM2“Cypts Of Madness”とかめっちゃかっけーし。

SADUS/ “The Shadow Inside” :75p

SADUS/ "The Shadow Inside"

SADUS/ “The Shadow Inside”

いやあ、この令和のご時世にこんだけアホみたいにスラッシュメタルがバラエティ乱れてんのも楽しいよねえ。

さながらGO AHEADは、きったなくってバカなメタル最高っていうマガヅンスラッシュ
SUIDAL ANGELSは、SLAYER様式美ユーロ・ヅカスラッシュ令和更新版。

で、こっちもまたこの令和にこれやんのかっていう、復刻こじらせスラッシュだ。
ってこの令和にSADUSの新譜って。(呆れ顔

 

2023年12月リリース、6th。
何でも前作の2006年からスタジオアルバムとしては25年ぶりとなるらしいんだが、生きていたのかこいつら。
ていうか2006年にそんなん出てたっけ。(メタルアルツハイマー)

一応スラッシュ正史(知らん)に沿って解説しておくと、このSADUSというバンドは、スティーヴ・ディジョルジオという偉大なるスラッシュ/デスメタル界隈御用達のバカテク肉ベンkベーシストを産んだ「だけ」の存在として高く知られている、要は普通のインテリクチュアルこじらせスラッシュだ。
(ちなみに現在その肉ベディジョルジオは在籍・参加しておらず)

実際、ぼくも昔からアルバムを押さえちゃ当然いるんだけど、すまん、こいつらの記憶があんま、ない。
というかSADUSが良かったと思えた記憶が、ろくすっぽ、ない。

なんだろね、ぶっちゃけ、
「昔っから、そう大しておもんない」。

割と普通、なんだよ。多田野スラッシュ。
ふーん、こういうもんかって感じで、そりゃベースすげえだろプログレッシヴだろって言われたら、そうだねプロテインだね。

で、そんな令和のSADUS新作がどうかと言えば、「意外とちゃんとSADUSやってんじゃん」ってろくに覚えてもすらないくせにそう思えるんだから大したもんだ。

結論から言うと、あっちゃこちゃで真っ当にバタバタしてる。
やもすれば、直情アグレッシヴなイキりが高まってすらいるくらいだ。

で、その「バタバタ」自体は、悪くはない。
でも、そのバタバタ以外のすべてが、つまんない。
ちょいちょい何か仕掛けてるけど案の定やっぱり、つまんない。
なので、やっぱり飽きる。
つまり、正しくSADUSしてる。うん、確かにこんなんだったわSADUS

そんな、速い曲はそこそこスラッシィでカッコイイけど、それだけっていう「それだけなSADUS」がちゃんとこの令和にも存在していて、何なんこのバカ律儀さ。

でもこれ以上、何か難癖つけんのが多分、ここには野暮なんだろう。
だって、あのSADUSだぞ。なめんなよ!?
今更ながらの腐れ特級呪物だぞ。
もうこのコケオドシが許せる連中だけで、許しあっていこうじゃないか、な?

てことで、じゃ、また次は25年後に。

以上、今週の4枚。
いずれもかなり充実した4枚でした。

ちなみにJUDAS PRIESTの新作、最初聴いた時「やたらくっそダル長ぇーな!しかも終盤はクソ退屈ないらん曲ばっかじゃねーかよ」と、以下余白の8点でも付けてやろうかとすら思ったんですけど、でもよく見たらそれって国内限定盤の「デラックス・エディション」っていう贅沢ボートラ付き、つまりアウトトラック要するに多田野捨て曲ばっかを詰め込んだ完全なる蛇足でした。

あはは、そりゃ道理でだわ。
ていうか、マジでいらんだろこんな無駄仕様。評価下げ確でしかない、ゴミのクズもん5曲も詰め込みやがって。

え、ボートラは4曲だけ?

ええっ、1曲はアルバムのラス曲だって?

 

ではまた。

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