はーい、
今回の結論、いっきまーす!
どれもこれも、みんな、
普通でしたああーーーーっ!
そんな、今週の普通の4枚。
ま、どうせ「普通」なんだけどな!
あ。
もう少ししたらサーバーお引越しします。
アドレスも多分変わる予定なんですが、しばらくの間はここに引っ越し先残しときますので、よろしくです。
KILLSWITCH ENGAGE / 「This Consequence」 :77p

KILLSWITCH ENGAGE / 「This Consequence」
ゼロ年代メタルコア初代総隊長にして、MAメタルとはなんだったのかによる5年ぶり、これで9th。
んー。
なんか贅沢なこと敢えて言っちゃうと、
「いんだけど普通」って感じのアルバムだ。
とりたててこれという突出したものはないんだけど、でもそこまでマイナス査定するものが見当たらない。
普通にかっこいいメタルが並んでいて、普通にいいねって思えて、
そのぶん必殺必死キラーチューンはないんだけど、まそこに続くかなってレベルのものを前半中心にぽんぽん並べており、彼ららしい臭みのある中学生大ハシャギ胸アツバトル展開もちゃんと健在。
後半その勢いがグダつきかけるも、ダラけきる間もなくサクっと賢く終わってみせているので、「ああ割かし良かったね」でコトが片付く作り。
そのぶんだけ、激アツかと言われればそこまでもないし、彼らのアルバムで突出したインパクトや感動を与えたかというと全くそういうわけでもなし。
「やってること同じじゃねーか」と言われればほぼほぼその通りで、目新しさは大体皆無。
いや、ちゃんと言えば隠れ小出しにお試しやってるのも確かにちょこちょこあるんだけど、でもその大半がスラッシュリフと火力ビートとおーおー拳握る男キルズ節、とベタ尽くしのKSEあるある。
よって単調だと言えなくもないが、でも、んじゃこいつらがブリンミーとおホリズンでもすりゃ満足すんのか、馴染のラーメン屋でワケわからん味展とかおめーは望むんか、という話も無論わからないでもない。
求められる需要にしっかり答えていて、それがいいっちゃそれでいいんだけど、でもホントを言えば、やっぱり何処か物足りない。
及第点はちゃんと超えてるけど、「えこれだけ?」って思いが、もやっと否めない。
前作に微妙に懲りて、ちとばかり置きに行きすぎた、そんな安牌な出来かな今回は。
リードシングルのシンガロングしかないモッシュチューンM4“Foever Aligned”(↓)とかやっぱりアガらざるを得ないんだけどなあ。
H.E.R.O. / 「Ghost Of You」 :76p

H.E.R.O. / 「Ghost Of You」
デンマークの人気モダン・オルタナバンドによる、
「え、人気ってまさか極東の高齢化村新聞のメロハー枠だけで?」4thアルバム。
なんかメンバーチェンジあったらしいけど、よう知らん。
伸びやかな歌唱しかりに北欧らしいどこか漂う透明感と、美麗なメロディックさを特徴とするこのバンド。
アルバム毎に、それとなくEDM的なエフェクトが増加&刷新されてアップデートが進んでいるのだが、本作でも昨今ポスコアトレンドをGUばりのクソド安価で取り込みながらも、でいてちゃんとその完成度のレベルも高めてきている。
作風にそこまで大きな変化はないながらも、強いて言うなら幾分ヘヴィめに寄っていた前作に比べると、垢抜けが進んだというか、ちょい明るめでカラフルというか、ダークさにも光指すような多幸感をうまく活かすような方向に。
(これまでちょいちょいスパイスにしてた80年代AORテイストも、それを上手く色づけている)
これによってやや気になってた曲調の一辺倒さ問題にも、アレンジの工夫やらでバラエティ対応してきてるのも成長の一つか。
しかも「北欧産のメロディックなポップロック」としての良心性というか、
キラーと呼ぶまでの殺傷力には至らないけれど、でも「いいなこの曲!」と思えるレベルのものを品数揃えては、今回もコンパクトに、「程よくヘヴィ&エッジィで、程よくスタイリッシュでデジデジな、程々の歌モノメタル」としての「程々」な充実さを増している。
(しかもその器用さ活かして、時々近隣公園の旨み小賢しくテメエのもんにしたりしてな。)
最初はちょいキモかったハイトーンも、今では全然ハマって世界観の一つになってるしで、意外と、いや普通にいいぞこれ!?
ぶっちゃけ、新鋭英米産からすればこのモダンさなるものだって所詮はベッタベタな北欧の田舎物産なんだけど、でもそれ込みで十分にいいなって思える存在感が出てきたかと。
LAMBRINI GIRLS / 「Who Let The Dogs Out」 :65p

LAMBRINI GIRLS / 「Who Let The Dogs Out」
「やべーぞハイプだ!!」
イギー・ポップ御大の熱烈推しもあってか、今年の年明けからイギリス本国界隈でちょっと話題となっている、英ブライトン出のanmakawaikunai女子パンクデュオによるこのデビューアルバム。
「こんな犬どもを誰が連れてきやがった」というタイトルに、この乱痴気ジャケ。
ライオットガール系譜をこの令和に継ぎながらも、でも思うにそのニュアンス的にはアバズレビッチ系も確かに含みつつ、それよりZジェネTik Tokノリ&いじり系ぶっちゃけ系&一抹のサブカル臭混ぜ合わされたような感じか。(知らん)
歌うというより単にくっちゃべってる(時々叫んでる)ヴォーカルは、やれ「上司がヤリたがってんですけど」だの「ケイト・モスのせいで生理が止まったんですけど」だのと毒づきながら、「脂肪と炭水化物をもってこい」ともちづきさん。
他にもデッケネばりにウェストコースト駆けながら「デカチンマウントksウザい」と畳みかける、その名もM3“Big Dick Energy”や、
初期GREENDAYがアップテンポかつリズミカルにGO-GO’Sばりのポップさで、「(迫るぼくに彼女は言った)ホモはやだ」と迫るその名もM4“No Homo”など(←俺が言ってんじゃねーぞ!?)、
まるで本気なんだか、冗談なんだか、怒ってるんだか、ユーモアなんだか、シニカルなんだか、下品なんだか、ただのバズり狙いなんだか、多分それだろなんだかなパンクテーマずら並べ。
どうやらヴォーカルのフィービー・ラニーと、ベースのリリー・マシエラ以外は雇われっぽくて、そのせいかサウンド的にはガラージィなローファイ音作りながら、しょきしょーどー!してるのは彼女らだけで、「こういう感じに」とベタなハードコアパンクベースで周囲がこさえあつらえた感じ。
結果、案外真っ当にハーコーしながら、随所で意図的にポストパンクやATARI味を付けてみたりなどと、そこらへんの雑然さにも今どきの世代っぽい器用さが見え隠れ。
(ヘタウマ気取りつつ、時々スパイシーな酸味効かせたり、煽りの丁度いい塩梅な風味のいい味ギター入れてくんの、誰やってんだろうねこれ)
つっても、おっぱいジャケ晒してたAMYL AND THE SNIFFERSの去年のアルバムが全然カスりもしなかったってことも含めて、ここらへんのやべーぞハイプコア(何それ)は先行投資の反面、一発芸や出落ちの地雷も少なからずなので、その評価については今んとこまだ見守り側ってことで。
ラスト近く、そんな毒っけと甘えとしたたかさとで、現状の彼女らの出せる表現力がマックスするこのM10“Love”(↓)が、現時点最大風速っぽいのかなー、とも。
ノーホモ!(だから俺が言ってんじゃねーかんな!)
MOGWAI / 「The Bad Fire」 :80p

MOGWAI / 「The Bad Fire」
音響派ポストロック村のおらが村長、毎回毎回、アルバム自体は悪くないけど語ることがないバンド、MOGWAI。
結成30周年作にして、今回その11回目ってことで、やっぱり悪くないけど語ることが見当たらない。
さて、どうすっか。
まずは「たまのりしこ」でも始まんのかと思わせる歌入りオープナーから、とめどなく流れるゆるふわ浮遊グルーヴループ。
その後も色味かえトーンかえの味変を試みながら、”静”と”轟”を幾度も幾度も重ねたサウンドスケープで、小一時間ミニマル(ほぼ)インストで聞かせてしまう、いつものあれ。
出身地グラスゴーでは「地獄」の方言らしいこのタイトルに、一体どれほどの意味が作品にあんのか(バリー・バーンズの娘さんが難病になって云々とか、そういう内的な意味はどうやらちゃんとあるっぽんだが、何せ毎度確信犯のこのバンドのことだ)、
内省的なムードも散見されつつ、どっちかっちゃ作風はポップめかつ明るめ。
やや生っぽくてロックっぽい躍動感が強めといえばそうかもしれんが、そうか?と言われたら、わからん、としか応えようがない。
彼ららしくドラマティックで、アトモスフェリックで、スケール感があって、
加えてキャリアにふわさしい成熟感と、普通にベテランらしい風格や気風があって、
でもだからといって小難しさはいらず、思いの外にとっつきやすく、どこかちょっとファニーな可愛さや愛嬌もあって、
だから普通に平常運転のもぐわりで、えーと、あと何だっけ。
しかもちゃんと今回もニワカ呼び込み役のPVカット担当がわかりやすく付いてきていて、それがうすらボコボコヴォーカル入りのM4“Fanzine Made Of Flesh”。
ひと際ロックなドリームポップ・ナンバーで、抜けるアッパーな軽やかさが何とも心地いいため、カジュアル向けのお品とわかっていてもつい良点をつけたくなる。
(からの落差で密やかに静寂のノスタルジアに潜みこむスロウコア、M4“Palme Vegan Hip Pain”あたりの流れも手慣れたものだ)
またヴォーカルトラックとしては他にも、メランコリックでメロディックでマイブラッディバレンタイニック(何それ)なシューゲイズ“18 Volcanoes”もあるなど、今回わかりやすく歌入り曲の出来が目立つ印象か。
それらも含めて、前作「As The Love Continues」の好評さとセールスの良さ(全英1位)を受けてなのだろう、
総じてキャッチーかつ多彩でコンパクトな造りを継続しながらも、しかしそこまで気負わず気張らず気取らない内容となっているのも好印象というか流石というか。
存外入りやすい作りなので、今更だけど入門用にも使えそうね。
って、なんだかんだでガッツリ語れてやんの。もういい?(SUPREME)
以上、今週の4枚でした。
結論。
どれも、普通でしたあーーーっ!
ではまた。

KILLSWITCH ENGAGE, H.E.R.O., LAMBRINI GIRLS, MOGWAI,
・ネタが古い、おっさん臭い、と言われても古いおっさんが書いているので、仕様です。
・ふざけたこと書きやがってと言われても、ふざけて書いているのでお許しください。
・ネット上のものがすべて本当だと捉えがちなおじいちゃんや、ネット上のものにはケチつけても許されると思いがちな思春期のおこさまのご意見は全てスルーします。
・要するに、寛大な大人のご対応をよろしくお願いします。な?