いや〜んこれあたしのせ〜しゅ〜ん! ~CORNELIUS / 「Fantasma」(1997)

CORNELIUS / 「Fantasma」(1997) ヴァイナルカフェ
CORNELIUS / 「Fantasma」(1997)
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まったりしたニチアサに、
ほんの数週逃してる間に、ゴジュウジャーの探偵ヒロインが飲酒(てか未成年だったんかい)降板騒動してて、全くいないことになってる何この鉄腕ダッシュ展開でわろるなど。
え、後任?そんなの真のヒロインなブーケ様でも改心させて据えさせりゃいんじゃないかな。(知らん)

おっと昼迎える前にやっとこ、コオヒイひいてレコオド流して休日恒例ヴァイナルカフェ。

そして今朝も娘ちゃんが焼いたアップルパイ、うまー。

CORNELIUS / 「Fantasma」(1997)

CORNELIUS / 「Fantasma」(1997)

CORNELIUS / 「Fantasma」(1997)

20年くらい前のことだろうか、
あれはゼロ年代前半あたりの話だったと思う。

あの頃ぼくは、毎年丁度秋深まった今頃に富士山麓で開催される野外フェス「朝霧JAM」に決まって嫁さんと一緒に行っていて、
それで、ある年のトリを務めたのがCORNELIUSだった。

尤も一応CDは持っているものの、正直欠片の思い入れもないぼくは、ステージを横目に寒さを凌ぐためホットウィスキーを飲みながら、端の焚き火の前に敷かれた椅子代わりの丸太に座って、ぼーっとしていた。

富士の山あいにある大自然下の大きなキャンプ場に、輝く星と月の空。
そしてライブをバックに、パチパチと燃え上がるキャンプファイヤー。
そりゃもう、なかなかにロマンチックだし、男女の仲にはなかなかの良シチュだ。

それもあったのかもしれない、
ぼくのすぐ真横では、下北古着モード系な、もう時効だからあえて言ってしまうが可愛いさが欠落した妙齢のブチュさんが、
ナード系な、時効だから言ってしまうがクソしょうもないブチャイくん渾身の口説きを、完全なる鬼の塩対応で華麗に見切りかわしつつ、
時効だから言ってしまうが、カウンターとばかりにブチャに対して無遠慮にもあたしの今までの恋愛歴をさも大したあたしドラマ主役気取りな自己陶酔さでシネマティックに語りまくる、という無慈悲な惨劇がひっそり且つブルータルに繰り広げられていたのだった。

時効なのでぼくは、ステージそっちのけで、そのハタからは醜悪で滑稽にしか見えないあたしドラマをツマミに、野次ウマーと酒を飲んでいたんだが、しかし。
そんなあたし主役ブチュが、ぼくすら知ってたんだから恐らくこのアルバムの曲なんだろう、とにかくそれが流れた瞬間に、ガバっと立ち上がり、
そして自意識まみれにクネクネしながら、こう叫び残してブチャを放り、(※1)、1人フロアに走り去って行ってしまった。

「いや〜んこれあたしのせ〜しゅ〜ん!」

この件を発端にして、後のぼくらネットメタル村のごく内輪音楽仲間の間で、思い入れのある音楽話をするときに欠かせなくなるスラングがこの
(例:え、メガデス?)
「いや〜んそれあたしのせ〜しゅ〜ん!」
となるのだが、それはさておき。

そうだ、
これまで、90年代~ゼロ年代の日本のロック、或いはいわゆる渋谷系の集大成として様々な媒体の音楽批評やらネットポエムやらで何万と限りなく語られてきたであろうこのCORNELIUSだが、
しかしこれほど端的に、その本質を貫く言説をこの令和にして未だ見たことがないのではないか。

そう、CORNELIUSとは何だったのか。
あの時代の彼ら、つまりは90年代後期を生きてきた、さして冴えないのにちょっとコジャレイで斜に構えた無数の顔なきサブカルヅラ連中 〜他とは違うあたし〜 における自己陶酔と、その確立の道程へのノスタルジーを込めた、
「いや〜んこれあたしのせ〜しゅ〜ん!」
だ。

そんな、あの時代の
「いや〜んこれあたしのせ〜しゅ〜ん!」
が、今、この令和にぼくの前にある。
だからレコードは、やっぱり素敵なのだ。

そしてそのことを二十数年前だかのあの日、富士山麓にいたハタからは醜悪で滑稽にしか見えない野次馬に、ホットウィスキーのほろ苦さと一緒に教えてくれた、あの夜絶対に結ばれなかったのだけは少なくとも間違いないブチュとブチャたちに、感謝の一言をここに伝えたい。

では、皆様もご一緒に。
「いや〜んこれあたしのせ〜しゅ〜ん!」

 

 

※1:そしてその後、ブチュに放られて一人ぼくの真横に残され、しばらく無言で静かに焚き火の前で佇んでいたあの夜のブチャよ、
「いや〜んそれがきみのせ〜しゅ〜ん!」

 

CORNELIUS / 「Fantasma」(1997)

CORNELIUS / 「Fantasma」(1997)

DATE
  • アーティスト名:CORNELIUS
  • 出身:日本
  • 作品名:「Fantasma」
  • リリース:1997年
  • ジャンル:エクスペリメンタル、渋谷系

 

ヴァイナルカフェとは
近年やっとアナログレコードにハマった超絶情弱時代乗り遅れ管理人、黒崎正刀が、休日の朝に趣味でコオヒイをひいて、その日の気分で持ってるレコオドを流し、まったり鑑賞している間にゆるーくSNSなどで書いているものを、こちらのブログに転用したもの。
よって、そのほとんどが70~80年代の古いものばかり。
尤も音楽批評というかしこまったものよりは、大概がただの独り言程度のたわいない呟きなので、ゆるーく本気にせず(笑)読んでいただければ幸いです。
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