NEMOPHILA / “The Initial Impulse”(EP) :92p
まず、最初に言ってやんよっ!!!


「どうもすいませんでしたああーっ!」
いやはや正直なことを言えば、音楽仲間から昨年10月にリリースされていたこの全カヴァー4曲入りミニアルバム(EP?)の存在を教えてもらったのが、つい先日のこと。
というより、あの先週の大雪の中のことだった。
「えっ…?
…あ、えっ!?…いや、うん、あ…いや、ええっ!?!?
あの…えーと…。
ありえない、まさか、そんなわけがない、人として断じてそんなことは許されないとは思いますけど、
でももしかして、いや、念のため、万が一、あくまで可能性の一つとしてなんですけど、ひょっとして…ですよ…。
このEPすら聴いてもいない分際で、したり顔で新作アルバムレビュー語ってしまったんですか?
それって、人間として存在出来るもんなんですか?
そんな裏切りを、欺瞞を、冒涜を、断罪もせずに平然としていられるもんなんですか?
生きてて恥ずかしくないんですか?
それとも今ここで死にますか?」
と(物凄い遠回しに)言われてしまい。
で、慌てて聴いてみて、一発で頭蓋直撃→SATSUGAI→昇天、そして死霊復活LIVE AFTER DEATHな今ここなう。
生き恥ながらに、なるほど、前作「Seize the Fate」からここを経てのこないだの3rd「Evolve」という流れだったのか、と後追いながらに完全に理解した次第だ。
と同時に、そうか彼女らはこういうバンドだったのかとも腑に落ちることが出来た。(えー今更!?)
何せカヴァー4曲、スタジオ一発撮り。
しかも選曲はMETALLICAのみんな大好き“Master Of Puppets”の他、SYSTEM OF A DOWN、SLIPKNOT、LIMP BIZKITと、90年代末期~ゼロ年代前半の一番熱いとこセレクト喜んで。
って、要するにこれってあれだ、
ここでもカヴァーされているMETALLICAでいうところの、「The $5.98 EP: Garage Days Re-Revisited」だ。
(いわゆる「メタル・ガレージ」)

METALLICA “The $5.98 EP: Garage Days Re-Revisited”
いや、こんなこと既に聴かれた方々は皆十分判っている話であって、2024年も明けきった今に改めてドヤ顔で力説するのもどうかとすら思うんだが、それでも恥を覚悟に一応解説しておく。
この「The $5.98 EP: Garage Days Re-Revisited」(「メタル・ガレージ」)とは、「Master Of Puppets」を出した後の一番格好良くてノリにノっていたMETALLICAが、1987年、予算も(そこまで)かけず悪ノリ&ガレージノリでほとんど一発撮りしたカヴァー5曲入りEPのことだ。
しかもそこにはメタルファンには当時まであまり知られていなかった、DIAMOND HEADやらMISFITSやらKILLING JOKEやらと、彼らのルーツにしてクールな選曲がなされており、しかもそれでいてオリジナルの持つ魅力を彼ら自身の魅力によって大きく上回らせての補正&モダンさ補完で上書き。(これ重要)
結果、悪ノリ・カヴァーシングルどころか、これぞMETALLICAとその本質をアルバムとはまた別の角度からとらえた傑作となり、我々リスナーからは、
「遊びにして本気であり、それが最高」
「こんなバンド知らなかったし流石」
「しかもオリジナル軽く超えてんのが、METALLICA神過ぎ」
「しかもアルバムじゃなくてEP扱いってのがイカしてて、そこにシビれるあこがれるゥ(ズキュウウゥーーーン)」
となった、あの「メタルガレージ」のインパクトが、この令和の35年ぶりにここに彼女らに再現されている、というわけだ。
(しかもそれを知ってんのかわからないが、“Master Of Puppets”をカヴァーしてるのがまたニクい)
そんな、とどのつまりが「令和のメタル・ガレージ」なこれ。
まずはY2Kメタルから一番熱いところを選びこんだ、メンバー自らいわくの「鬼畜な選曲」という、これやるかなド王道(ベッタベタ)セレクトぶりは勿論のこと、でいて内容もまた最高極まりない。
全体的には生々しくも原曲に即した真っ当さながら、しかしがっぷりと勢い重視に爆ぜる“Master Of Puppets”(METALLICA)や“(Sic)”(SLIPKNOT)に対し、表情豊かな“Sugar”(SYSTEM OF A DOWN)とラッパーのゲスト(N∀OKI、NOBUYA from ROTTENGRAFFTY)とともにアングリーな凶悪さを刺々しく放つ”Stuck”(LIMP BIZKIT)など、彩りも鮮やか。
もう少しだけ各曲解説しておくなら、オリジナルに忠実ながらもブリブリでガリガリとした鋭角さと緩急が彼女らの硬派さと柔和さの双方を伝える、M1“Master of Puppets”(METALLICA)。
そして横ノリと縦ノリを巧みに編み込みながら、原曲にあったコロコロと色味変わる狂気をものの見事に演じきった、M2“Sugar”(SYSTEM OF A DOWN)。
かたや、すわこの獰猛爆撃を可憐な女子バンドがやるか、と腰抜かしかねないM3“(Sic)”(SLIPKNOT)の強靭さに、完全にオリジナル超えが確定なM4”Stuck”(LIMP BIZKIT)の超絶圧倒な格好良さよ。(ずる過ぎ)
しかも常時の可愛さ可憐さを、図太い凶悪凶暴さがぐわーーっと上回り爆ぜる刹那のmayuの格好良さたるやアルバムのそれよりもひときわ輝いており、改めてすみませんmayu様惚れ直しましたでございます。
今更何をという話でしかないが、そうだ、NEMOPHILAってこういうゴリゴリさとビビッドなカラフルさの入り乱れが魅力なんだっけ。
そうだ、「地獄のゆるふわ」=「音は地獄のように激しく、その他はゆるふわ」ってそういう意味だっけ。
新作でのガールズバンドとしての整われた飛躍と洗練された完成度にすっかり見損ねていたけど、そうだ、その本来的な激柔自在さと調和の独自さ、それによって際立たされる存在感こそが彼女らしさなんだっけと、手のひら返しで再認識、いや力づくで脳天に刻印叩き込まれてしまった。
あれえ、そういやぼくこないだなんつったっけ、このバンドのカラーが未だにわかんないとかクソみたいなタワゴト言ってませんでしたっけハイ本当にすみませんでしたーっ!

土下寝
(土下寝)
と、そんな彼女らのルーツを知るのみならず、飛ぶ鳥を落とす勢いな旬のバンドがどこを向いているのか、あるいはどこをその飛躍の足踏みにしているのかを知る興味深い一枚であり、同時にそうしたメタル偏差値、メタル意識高い系をさておいたって、今純粋にカッコいいカヴァー4曲が詰まっている本作。
全く、なんでこれを見落として2024年をのうのうと生きてこれたのか、あまつさえ偉そうに新作についてくっちゃべれたのかが自らながら全くわからないくらい、素晴らしい。
いやはやこれ、昨年に聴いていたら間違いなく年間ベストに食い込んでたわ。(ほんと今更)
最後に大事なことなので2(3?)回言っとくけど、
「これは2020年代の『メタル・ガレージ』なんだよ!」
(なんだってー!?)
※NEMOPHILAのニューアルバム「Evolve」についてはこちらのレビュー記事をどうぞ。

NEMOPHILA/ “The Intial Impulse”(EP)
-
- アーティスト名:NEMOPHIA
- 出身:日本
- 作品名:「The Initial Impulse(EP)」
- リリース:2024年
- ジャンル:HEAVY METAL, JAPANESE HEAVY METAL, POWER METAL, LOUDROCK, METALCORE,
・ネタが古い、おっさん臭い、と言われても古いおっさんが書いているので、仕様です。
・ふざけたこと書きやがってと言われても、ふざけて書いているのでお許しください。
・ネット上のものがすべて本当だと捉えがちなおじいちゃんや、ネット上のものにはケチつけても許されると思いがちな思春期のおこさまのご意見は全てスルーします。
・要するに、寛大な大人のご対応をよろしくお願いします。な?

