【今週のチェック】TRIVIUM、THRICE、HALSEY、TURNSTILE

アイキャッチ:【今週のチェック】TRIVIUM、THRICE、HALSEY、TURNSTILE 今週のチェック
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レビューするかどうか判らないけど、でも今週はこんなところを良くも悪くも聴いているよという4枚を簡単な解説や感想と一緒に紹介する。
そんな積ん聴消化のための週度企画、再開。

こないだのコロナワクチンの音源紹介が楽しかったので、しばらく試験的にやってみます。

TRIVIUM/「In The Court Of The Dragon」

TRIVIUM/「In The Court Of The Dragon」

ボリュームと情報が多くてまだ消化しきれていないんだけど、ここにきてバンド最高傑作爆誕の手応えしか今んとこ全くしない、TRIVIUMの強烈無比な新作。

熱量、熱情。
そしてそれをもって、ひれ伏させるまでの楽曲の秀逸なインパクトと、圧倒的なまでのメタリックなパワー。
がゆえに育まれる、アグレッションと、圧倒的ドラマティズム。

「ヘヴィメタルのドラマティクスというのは、クラシック音楽を叩き売りで盛りつけることでもプログレッシヴさをこじらせることでもなく、こうやってみせることだ」と、そうTRIVIUMがここに示している。見せつけている。叩きつけてみせている。

まだ聞き始めなので消化には至っていないけれど、でもこの事実だけははっきり断言出来る。
とりあえず、今聴くべきメタルは、間違いなくこれだ。

THRICE/「Horizins/East」

THRICE/「Horizins/East」

今週のヘヴィロテ。
というか1周目じゃdisり気味だったくせに、数周後にはもう完全にコロっと手のひら返し。
すんません、やっぱり良かったですごめんね寺西さん。

アルバムごとに色味を変えてきた彼らだが、ここにきて動的な印象の前作から、再び静的な作風へ。
しかももともとのさめざめ泣き泣きポストハードコアの名手が、その叙情性を維持しながら真っ向から音楽的挑戦に。

エレクトロニクカ、R&B、ジャズ。
ポストハードコアを土台に、完全にネクストレベルへと跳躍してみせた、これはさながらTHRICE 2.0ともいうべきものだ。

なかでもプログレッシヴかつジャジーに彼ららしい仄暗い哀感を綴るM4″Northern Lights“とかは、連中がこの次元に至ったことを明示する実に素晴らしい名曲。
てか、なんでこれでMVやんねーのよ?

HALSEY/「If I Can’t Have Love, I Want Power」

HALSEY/「If I Can't Have Love, I Want Power」

プロデュースドバイ、まさかのトレント・レズナー
そんな事前情報が伝わって以来、俄然これまでより興味を持たされていたHALSEYの新作は、やっぱりトレント色ががっつり全面に出てるのが嬉しい、秀作インダストリアル・オルタナポップに仕上がっている。

にしてもさすがは、異彩の異才トレント先生。
妖しい暗色の音飾を紡ぎあわせる、エレクトロニックな闇と病みの広がり。
そしてそんなダークアンビエントの色めきを自在に泳いでは、淡々と柔らかな情感を漂わす彼女の歌。
その無機性と有機性のストラクチャーが、さすがながらも見事だ。

しかもM3″Easier Than Lyiong“をはじめ、往年のNINE INCH NAILSばりのキッチェでジャンクな猟奇ゴシックインダスワールドがあちこちで望めるのも、かつてのファンとしちゃ嬉しいところ。
なんでも今回の彼女のアルバムテーマは、「妊娠と出産の喜びと恐怖」とのこと。
であれば、90年代に痛覚と狂気をあれほど鮮やかにデジタル描出してきたトレントは格好のお相手というわけか。

さらには淡く切なげな情感の90年代グランジポップさがエモいM9″Honey“がええのう、と思ったらゲストがなんとデイヴ・グロール
タイトなドラムはその手腕でしたか。道理で。

TURNSTILE/「Glow On」

TURNSTILE/「Glow On」

最近話題のハードコア・ミクスチャーバンドによる、注目の新作なんだけど、今んとこ全然ピンともきやしねえ。

80年代ハードコアのテイストをあちこち散りばめているんだけど、なんだろうかこのコレジャナイ感。
多分、ハッチャケアゲるハードコアに混ぜ込まれている、コザカシゲで猪口才なエモ腐臭、鼻にツンとくるロキノンスノビズムが、苦手なのかもしれない。

以上、今週の4枚でした。

上から3枚はどれもかなりいいのでオヌヌメなんだけど、なかでもこれ一枚と言われたら、やっぱり鳥ビームの新作。
今週はもうこれが決まり手ってことで。

ではまた来週。

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