【今週のチェック】EXHUMED, UNDEATH, GOATWHORE, MESSA,

EXHUMED, UNDEATH, GOATWHORE, MESSA, 今週のチェック
EXHUMED, UNDEATH, GOATWHORE, MESSA,
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プリンジャーですケイプいらん!(2023年流新年の挨拶)

ということで2023年最初の、今週の4枚を。
なんだか年始からずいぶん血なまぐさいもんばっかりだなおい。

なおMESSAの詳細は前回のレビュー参照ってことで。

EXHUMED/「To The Dead」:80p

EXHUMED/「To The Dead」

EXHUMED/「To The Dead」

昨年末に今年の来日ツアーが発表されてギターの裏側にカタカナで「メタル」と貼られたガムテープをまた披露することが決まった、カリフォルニアの愛されOMOSHIROゴアグラインダー王、EXHUMED三年ぶりの新作、9th。

「Horror」に続いて「To The Dead」とジャケの通りに身も蓋もないタイトルだが、要するにその身の実態は屍体愛好癖というそれなんてジグソーパズルただし人体

つまりはデスグラインド回帰を指針していた前作に比べて、今回は寧ろ初期デス/メロデス方面に大きく踏んだというか、一体いつの間にこんな何でも溶かす硫酸どろどろ中期CARCASSになったんだか、ときによってはオールドスクールなデスメタルのギターソロにも吹き上がる、アモットさんばりの美旋律という始末。

なかでもM4“Rank and Defiled”でのハートワーカーな醜美コントラスト、そしてM9“Defecated”(タイトルよ!)のブラストビートにまみれた残虐王リフ展開から屍体で花をさかせるリヴァプールメソッドには、思わず血みどろガッツポーズで脱糞Defecated(訳:排便した)。

他にもやれ壊死者(“Necrotica”)だの墓をひっくり返せだのと、いちいち楽しそうなピクニック向けタイトルが並んでおり、バンドがちゃんと健在であることを“Disgusted”(訳:吐き気がした)してくれる。

ただしそんなゴボゴボ激烈炸裂血塗れゴアメタルではあるも、そこはベテランらしい安定感ある演奏とエクストリームメタルとしてのある意味でのキャッチーさ、「エンタメとしてのゴアメタル」を踏まえた彼ららしいユーモアがいつもながらに満載で、しかもメロディックかつクリアでスッキリとしているため即効性と親しみやすさも高しと、彼らの入門編としても案外適任なのではないかと。(多分)

ま、叫んでいる内容は、ひたすら「お前の腐った死体からヘドロの液体を吸い上げて便所に流し移してやる」とかそんなことばっかなんだが。(平常運転)

UNDEATH/「It’s Time…To Rise from the Grave」:75p

UNDEATH/「It's Time...To Rise from the Grave」

UNDEATH/「It’s Time…To Rise from the Grave」

昨年、ただのメタルに興味はありませんな意識ピッチ系フォーク・メタルでリリース当時に取り上げられ、「ゾンビ軍隊と墓場泥棒が死のにらめっこ」という高尚なポエミーさで8.3点の高評価されていたのみならず、年間ベスト枠にも選ばれてて本気かよ!?と一部をザワつかせていたのをこの年明けに拾い球してみる。

米ロチェスター出身。2020年のアルバムデビュー以来、オールドスクール・デスのニューホープとされてきた彼らの、昨年春頃にリリースされた2ndアルバム。

地の底から呻くような低音グロウルと緩急交えたデスコアの手法をベースに、デスグラインド、メロデス、デス&ロールなどを彩り交えながらも、しかしあくまでクラシックなデスメタルを標榜してはCANNIBALをCORPする。

しかも初期にちょっとした腐乱死体の下死肉を喰って「斬鬼」さんから、平均的な皆様読者民と同じな“破壊された顔面”の蟹工船を彷彿させてくれる上に、一部スパイスとしてMORBID ANGEL略して萌えの魔闘気を鎧で封じ込めていた90年代カイオウ様時代なフロリジャン・オールドデスメタルを使用することで、一層オールドでデスに近いメタル高齢者をもほっこりさせてくれる仕様。

でいてリフのフックをメインとした楽曲は基本、極めてストレートかつ程よくシンプルめで、無駄な緻密化を避けた作り。
アルバムとしても弛緩させることなくコンパクトにまとめており、成る程、額に「インディーロック」と入れ墨を入れているピッチなフォーク連中が気に入りそうなどことない小賢しさ、いや知性というか、ちゃんと歴史を勉強したデスメタルをやってますというか、そんなまるっきりのバカじゃなさが滲んでいて、海外サイトでも「こいつら、本気でこのジャケアート入れたビーチタオルをマーチャンに売ってんのかよ!?」とそのビジネスセンスに驚きの声が寄せられていたり。

反面、些か小ぶりというか、まんまな感もしなくもないのだけど、でも中期CARCASSみたいなM3“Rise from the Grave”やリフがかっこいいM4“Necrobionics”、クラシカルかつダンサブルなメロ展開で死霊が盆踊りするM8“Human Chandelier”はさすが「人間のシャンデリア」というインテリジェンスな発想の歌だけはあるなど、いや、割となかなか悪くないんじゃないかな、このゾンビ軍隊と墓場泥棒のにらめっこ。

GOATWHORE/「Angels Hung from the Arches of Heaven」:72p

GOATWHORE/「Angels Hung from the Arches of Heaven」

GOATWHORE/「Angels Hung from the Arches of Heaven」

米ニューオーリンズの地下メタル古豪、初期からゼロ年代の頃はスラッジメタルの混じったようなエクストリームメタルを標榜していたが、今では「ブラッケンドデスメタル」という、ブラックメタルなのかデスメタルなのかブロッケンJr.なのかという「ジャンルとは一体」と考えさせるかの方向に。

本作は、そんなGOATほーっ、ホアアーッ!!、5年ぶりとなるフルレンスアルバム、8作目。

ブラックメタルとデスメタル、スラッシュメタル、グラインドコア、ハードコアパンク、デスコア…とあれやこれやの要素を引っ張ってきてツギハギしたような激烈サウンドを、米南部の田舎もんらしい力技でぶん回すという手法は相変わらず。

この不吉で陰惨なサタニックメロディをあちらこちらに添えながらのダークな欧州的邪悪さを、ヤンキーの蛮カラ筋力で駆動させているのがこのバンドの魅力のひとつだ。

例えばオープナーM1“Born Of Satan’s Flesh”で怒涛の突貫力を示す一方で、M3“The Bestowal of Abomination”ではあっちのENEMYがCRADLEにFILしつつ、アトモスフェリックさをも浮かばせるタイトルトラックM4への流れが印象的で、これらがアルバムのハイライトになっている。

しかしその一方でオールドデスの血を熱くたぎらせてハーコーGBHするM5“Death  from Above”や、そこに更にVENOMを令和に蘇らせた(いやまだ生きてるよ一応)M7“Victory is the Lightning of Destruction”など、ジャンルレスに暴発。
(寧ろこっちのが彼らにも合ってるし好みなんだが)

かくもなとっ散らかりを、力こそパワーなりとその強引さと円熟の安定した演奏で盛り合わせるという、いかにもアメリカ南部の作法でやってのけているので、そりゃあそこかしこのパート単位にフックはあるけど曲としてそれほど魅力が感じられない等とケチも残るっちゃ残るんだけど、でもしかし。

根っから脳筋畑な田舎おっさん達がわざわざ中学生こじらせブラメタ・アティチュードで、この令和に右手に逆さ十字架&左に牛の頭蓋骨を握りしめたイキりしかめっ面で、やれ「サタン様の贄が」云々とドヤ張り切りしてみせているのがお父さんマジやめてエモすぎるので、しょうがないにゃあと毎回ながらユルユル評点割増結論に至ってしまうなど。

MESSA/「Close」:77p

MESSA/「Close」

MESSA/「Close」

女性シンガーをフロントに据えたイタリアン・オカルトドゥーム・カルテット、これがフルレンス3作目。

70年代ブリティッシュ・ロックを思わせるレトロヴィンテージな作風に、ときにジャズやブルーズを持ち込み、さらには南欧音楽、中近東音楽などといったオリエンタル要素までが妖しく入り込む。
この暗黒密教地中海マジカル民族模様こそが、彼らをそこいらの凡庸ドゥームメタルに終わらせない持ち味となっており、なんとも言えない神秘的な存在感と独特の中毒性を主張。
正直、当初はさほどでもなかったのに、リピっている間に次第にその遅効性の毒がじんわり効いてきてしまった。

というわけでご興味の方は、こちらの単体レビュー参照で詳細を。

以上、2023年最初にしてはやたらオールドデスな今週の4枚でした。

実はMESSA、かなりクセになってまして。何だったらこの評点だけど去年のベストのケツのほうに入れてもいっかな位に、リピり中。

ではまた来週。

EXHUMED, UNDEATH, GOATWHORE, MESSA,

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