黒雑記2021 07/14:「月刊どりむし」創刊号が最高すぎる件

黒雑記
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先月終わった「蜘蛛ですが、なにか?」の二期EDがメタメタしすぎたので、忘れる前に触れておくメモ。

前期のEDも好きだったけど、二期はさらにメタル度を増している。
てことで、このメタルコアも、あとこの作品も面白かったです。

いやね。
実はこないだ、「U-NEXT」に今頃加入しまして。

だって「Amazonプライム」何も見れねーんだもん、というわけで始めてみた「U-NEXT」。
色々見れて楽しいので、時間勿体ねーなーとか思いつつも、ついついどっぷりとハマっていたりする今日この頃であります。

 

…て、そんなこたぁマジどーでもいんだよ!
今日の本題はそこじゃねーんだ。

そんなことより「月刊どりむし」発売、
そしてその創刊号が最高すぎた、というお話だ。

DREAM THEATER/「Lost Not Forgotten Archives:Images and Words-Live in Japan,2017」

ご周知のとおり、先月下旬からDREAM THEATERが「LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES」なる企画を始めてまして。
なんでも、毎月一枚、オフィシャル・ブートレグを発表していく、というもの。

以下、レーベルからのご説明を一応記載しておく。

プログレッシヴ・メタルの頂点に君臨し続けるドリーム・シアターが、かつてライヴ、デモ、スタジオ・アウトテイクなどの秘蔵音源を生産限定でリリースしていた自身のレーベルYtsejamレコーズと現在の所属レーベルであるインサイドアウト・ミュージックとのコラボ企画として、“Lost Not Forgotten Archives”(“忘るまじ喪失音源集”の意)と題した公式ブートレグ・シリーズをリリースしていく計画を立ち上げた。
その記念すべき第1弾が、初商品化となる『ライヴ・イン・ジャパン2017』。
彼らの出世作となった1992年の傑作2ndアルバム『イメージズ・アンド・ワーズ』発売25周年を記念して開催されたアルバムを完全再現するワールド・ツアー “IMAGES, WORDS & BEYOND – 25th Anniversary Tour”より、9月11日の日本武道館公演の同アルバム全曲演奏パート(約68分)を収録している。
(「SONY MUSIC LABELS」より)

えーと。

要は、「月刊どりむし」創刊のお知らせ、だ。

で、その「月刊どりむし」特別創刊号は、ホントにスペシャルないきなり「IMAGE AND WORDS」再現ライブ音源ときたもんだ。
それもロック史的に正しき、Live At Budokanだ。

そう、上の通り2017年9月来日時に日本武道館で行われた「IMAGE AND WORDS」再現ライブの、あの音源の正式リリースである。

マジかよ、と。

だって、イメワっすよ?
あの、1992年の奇跡、っすよ?
あの、スラッシュメタルとプログレッシヴロックの類まれなき邂逅、っすよ?
おまいらも2万回はコレ、聴いただろ。
各パート、全部口ずさめるくらい、聴いただろ。
脳内再生できるくらい、聴いただろ。

本作はそんなあの金字塔を、マスターピースを今改めてこうやってライブ再現音源として向き合うのだから、なんとも味わい深い。
っていやいや、味わい深い、とか感慨深いというか、そんな偉そうなレスポンスする以前に、普通に興奮する。
普通にマジで、聴きながら「ヤベエ、ヤベエ」をめだか1巻時の人吉善吉並みに連呼する。

とにかくこのアルバムは、そんなオヤジメタラーどもの、記憶という記憶、情景という情景、心象という心象、毛穴という毛穴を、生々しい音像でだっぱんだっぱんと次々と容赦なく開いていくからたまらない。

何せ、名オープナー”Pull Me Under“から、そそられ、あおられ、あがりまくりだ。
ライブ音源ならではのちょいアップテンポ気味で、しかもガリガリにスラッシィなリフによって、程よくダークなサウンドでステージの幕が開けられる。

転じてジェイムズ・ラブリエの中音域の名エモーショナルシンガーぶりとともに彼等のメロディメイカーとしての魅力と才力を知らされる名曲、#2″Anothe Day“へ。
まだ大風呂敷インフレに陥らない彼等の、この程よいバランス感覚、ポップな感性は、今こうやってライブ音源として聴いても新鮮かつ抜群だ。

そして、その美しさから一変暗転し、緊張感を一気に低域にぐーん、と張り巡らせて聴き手を引きずり込んでいく、このゾクリとする展開がたまらない名曲#3″Take The Time“への流れの、妙味たるや。
しかも、でいて後半、アッパーな多幸感すら味わう高揚に満ちた楽曲のラストは、ライブならではのオリジナルな展開になっているのでご期待あれ。

さて。
ここからクリアなキーボードと、ラブリエの美声が静かに響く。
程よい明度に照らされ、導かれるド名曲#4″Surrounded“は、しかしやがてご存知の通り、情動とともに軽やかに弾むような心地のいいアップテンポへ。
ここら辺の、生々しいヴァイヴはライブ音源ならでは。
(ラストのスローパートのラブリエは高音域の劣化を補ってすらエモすぎる)

ところでさっきから名曲、名曲これも名曲と、まるで名曲のバーゲンセールス叩き売りだが、そうは言ったって実際にこのアルバムには名曲しか詰まってねーんだから、しょうがない。
嘘偽り全くなし。何せイメワだ、名曲連なりはやむなしだ、そういうもんだデフォルトだ。

さあ、こうなれば次はいよいよ、ぼくらのメトロポリス。
勿論名曲、#5″Metropolis Pt. I“だ。
重々しくシアトリカルなスタートから強引に引き込まれるが、カラフルに目まぐるしく移り変わる中盤のドラマチズムをライブサウンドで聴くのも楽しかろう。
しかも、それもまたライブ音源の醍醐味、ドラムソロはじめインストパートの各見どころを詰め込んで、熱気に満ちた臨場感もたっぷりある。

そしてその勢いを引き継ぎながら、各パートがベクトル揃えて怒涛のテンションでクライマックスへと雪崩こんでいく、圧巻の名曲#6″Under A Glass Moon“へ。
更には、鍵盤に彩られる儚く美しきイントロを持つ名曲、#7″Wait For Sleep“…。

ってもうあとはいいよな、判るよな。
とにかくこのアルバムを58万回は軽く聴いたという諸君には精々目いっぱい楽しんでいただきたい。

しかし、こんな創刊号で、いきなりの大ご褒美。
あとは大丈夫なのかと余計な心配すら浮かぶけれど、とにかくそんな「月刊どりむし」。
これが今後3年、毎月1回届くってのもありがたい話じゃないですか。

ちなみに、続く今月号は、2011年のマイク・マンジーニ加入後のツアー音源。
さらに次月号は「Train Of Thought」のインストゥルメンタル・デモと、(この1枚目にはぶっちゃけ全然至らないまでも)興味深いラインナップが待っている。

どこかでレビューにピックアップする機会もあるだろう故、どうぞお楽しみに。

 

★追記(2021年07月17日)
「今週のチェック」から引用。

黒雑記でのテンションを見ていただければお判りの通りなんだが、そりゃ確かにこんなもんドベタ以外の何者でもないんだけど、いやそのドベタ故に、聴けばそりゃどうしたってクソあがる。

近年のアルバムについては個人的にゃ株が下がりっぱDREAM THEATERだけど、でもこうやってアーカイヴに向かえばやっぱりスゲエバンドだなあ、って思わざるを得ない。
そのベタならではの圧倒的パワーが、嬉しい。

有無を、
文句を、
ケチを、
難癖を、
力技で一切、言わせない。
黙らせる。
唸らせる。
頷かせる。

それが、ベタの持つ圧倒的な力だ。
そしてここには、それがある。

だからこそ、”Pull ME Under“に、引きずり込まれ。
Another Day“に、魅了され。
Take The Time“に、心踊らされ。
Surrounded“に、身震わされ。
Metropolis-Pt.Ⅰ“に、血沸き戦慄き。
Under A Glass Moon“に、突き動かされ。
Wait For Sleep“に、胸穿たれ。
Learning To Live“に、昂らされる。

そうだ、これが「Images And Words」だ。ドリムシだ。

とまあ、久しぶりにこの名盤の凄さを再確認させられました。

そりゃね、ライブ音源としてそれほど出来がいいのか、パフォーマンス面で他に比べて優れているのか、というと必ずしもそういうわけでもない。
演奏のダレやブレ、それにラブリエたんの劣化も否めない。
でも、「往年の傑作再現ライブ音源」として見たら、そこそこ出来ている。
で、それでいい。
だってライブ音源ってそういうもんでしょ?

なんかもう今週ずっと毎晩これ聴いてお酒飲んでる。
なんだったら、今夜もこいつ肴に飲んでるかもしれん。

てことで、これが今週のお勧め枠決定は、やむなし。
そしてまもなく発売の今月号、そして来月の「月刊どりむし」にも期待しています。
いっやあ、毎月極上の肴が届くなんて、ロック好き飲兵衛この上ない幸せだわ。

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