今週のチェック(2025/09/15) / DEFTONES, HELLOWEEN, PaleNeØ, AS DECEMBER FALLS, -The Weekly Reviews

DEFTONES, HELLOWEEN, PaleNeØ, AS DECEMBER FALLS, 今週のチェック
DEFTONES, HELLOWEEN, PaleNeØ, AS DECEMBER FALLS,
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しれっと、ほぼほぼ半年ぶりなリハビリ更新。

DEFTONES / 「Private Music」 (87p)

DEFTONES / 「Private Music」

DEFTONES / 「Private Music」

まずはさておき今月の、Y2Kオヤジどもがこぞってやべえやべえと鼻息荒くしたがる枠から。

ケランゲの気持ちが珍しく満点放出の大盤振る舞い & あまつさえほわぽにをセルフ屋形越えした最高傑作ktkr爆誕と、あれこれ日本のRが2つある炎上しそうな誌名の最近意図的インフレ評点抑制門誌なのかな、ってまでに大絶賛してたこちら。

とはいえぶっちゃけ個人的には初周からしばらくは、そこまでピンとこず。

えーだって、そりゃ勿論悪い訳ないんだけど、でもさ、
だからってそんな格別にいいかコレ?
やってること、そんな違う?大して同じようなもんじゃね?

などと腕組み警戒してた次第なんだが、しかし。
これがその「同じような」蓄積性の遅効毒にじわりじわりと麻酔のように染み込まれ、あれよ気付けばヘヴィロテ→年間ベスト候補入り、と安定なまでのミイラ取りっぷりときた。

かくも前作から、かれこれ5年ぶりとなる本10th、
いや確かに実態は先の話のまんまで、最高傑作とは些かハシャぎ過ぎだろうし、実際芸風にこれという新味は少ないながらも、そのぶん研磨ぶりと充実度の高さがなかなかにエグい出来だ。

お馴染み、そのどす黒くうねり悶え轟く妖艶ヘヴィネスは流石堂に入ったもんで、米産脳筋とニューウェイブやUKロックに通じる繊細さの織り合わせは、剛強にして幻妖、漆黒にして爽美。
そんな美しき靴下ヌーメタゴスマッチョによる黒閃連撃、久々のチノだだ漏れろ祭り2025なう。

暗黒悲壮と光明希望のコントラストをドラマティックに描(きつつも足元は次第に泥沼に沈み込んでいくような)M5“Souvenir”はじめ、
ずっしり悪夢の鎖に繋がれた白昼夢をまどろみ遊泳するM4“Infinite Source”から、あこれ浣腸やったところだな90年代ラップモダヘビと、
これもいいぞ、あこっちも何気にいいぞと気に入ったのポチポチしてたらトラックリストほとんど埋まってしまう始末で、構わん続えろ。

今やこいつらの初期Tシャツが頭おかしいプレ値で売られている昨今。
見渡しゃ各種激烈メタルにもUKロックやシューゲイザーの美感混ぜ合わせるなんざ当たり前、何だおいポストさえ頭に付けりゃジャンルの気でも済むのかな、こんな令和はポイズンに、「影響源として名前挙げときゃハクでもつくだろ」という風潮に対してのゼロ年代発未だ現役一線が食らわせた貫禄の一発といえよう。

…なんかなーって位には、やべえやべえとこのY2Kオヤジもちょっと鼻息荒くしときますね。

HELLOWEEN / 「Giants & Monsters」 (81p)

HELLOWEEN / 「Giants & Monsters」

HELLOWEEN / 「Giants & Monsters」

前作「Helloween」に続く、ファミリー総出第二弾。
あーそういやそうだったっけな、これで17thらしい。(知らん)

ただし総じてドンパチ豪勢だった前作より、練りの効いたメロディックな粒揃えで迎えたカラフルながらもマイルドな良作、ていう印象かな。
いやすまん、実は前作あんま覚えてないんだけど。(認知症

とはいえ、各々の出陣に沿った能力バトルでの見せ場アゲ場をちゃんと用意しつつ、そこはそれでカナメ疾走曲のインパクトでしっかり爪痕残すのも忘れないのが、流石このメンツのお仕事では。

一応作りに触れておくなら、90年代後期のアンディヴォーカル時代を思わせるような豊潤な歌メロに、初期アーライメタルの高揚感をあわせつつ、プログレッシヴさもさじ加減したような空気目くばせ疾走パワメタM1“Giants On The Run”による序盤から迸らんドジャーマンな畳み掛けから始まって以降、しかし中盤まではミドルを軸に据えての、各時代を紡ぐように熟成メロディアス進行。

しかし、間延びしない程度の頃合いを見計らってのM7 “Universe (Gravity For Heatrs)”で、渾身のハーロイーン詠唱、心の中学生どもを次々反魂させては、おーおー大熱唱という童貞夢精展開は確かに胸アツ至極で、この時点まででリスナー的には「そりゃ歴代の雁首揃えてこんだけアゲてくれんだったら、とりま上出来だろ」と思える程度には、満足度もそこそこあり。
(あと残りはほとんどオマケ)

「バンドのクリエイティビティ?進化カッコワライ?
知るかそんなことより高齢層常連への企画ビジネスサービスだ」
とひねくれた大人ならではなニーズ最重視姿勢も気になるっちゃなるけども、でももうそういう昭和を言い出したらキリがないのでここじゃやめとく。←もう言い出してる

PaleNeØ / 「FORTISSIMØ」 (79p)

PaleNeØ / 「FORTISSIMØ」

昨年後半にデビューフルレンスを出したばかりなのに、わずか1年も立たずして早くもドロップしてきた、東京発女子バンド、本2nd。

前作で見せていた豪放ガールズメタルの痛快さも、モダンメタルからメタルコア、アニソン、メロパンク、V系や邦楽ロックまでの悪食ハイレンジによる絢爛ポップさも健在ながら、それのみならず音楽的な構築力や多彩な表現力においても大きく成長を示せているのは、今が飛躍期がゆえの勢いなんだろう。

なかでも、ガツガツしたメタリックな重厚激動力で威勢よく畳み掛けながらの、ダークからの情景をぱっとエモく寄せたり(M2“Good Lack”)、あるいは緩急手繰っての、ジャジーグルーヴからパステルなポップへと流れ至る爽快なクルーズ感(M3“Crowd Surf Rider”)あたりが出色かと。
(チャキチャキでアニソンメタリックなM6“Echo”も好きだなー。)

特に今回に至っては、(前作のキッチェなあざとさから転じて)後半に進むに従い強まっていく、日本的ゴシックみを帯びたダークかつドラマティックなシリアスネスが作風として印象的なんだが、うーむ。
個人的には、その売りにしてるクライマックスの組曲仕立てが、いかんせんワチャワチャしてて不発感というか。
結果、ラストが“Difficult To Cure”(レインボー、てか第九)みたいだなってしか残らないヌキ足りなさよ。

なんだろ、意欲的なのも、それが作品性を高めてんのも伝わるのだけど、でも前作「SCØRE」を年間ベスト入りさせていた身としては、すまん。
今回はその期待値にまでは至らなかったゆえ、次回に持越しってことで。

AS DECEMBER FALLS / 「Everything’s On Fire But In Fine」 (75p)

AS DECEMBER FALLS / 「Everything’s On Fire But In Fine」

んじゃ、ラストのホープ組は、これで。

昨今メロパンクをスパイスにしたモダンポップメタルの良株がちょいちょいよく見られる英国若手市場だが、彼らもそんな駒の一つか。
ここんとこ割とヘヴィロテしてた、英ノッティンガム出身の墨入り美人さんZジェネオルタナメタルの新作、これで4thとか。

パンク、あるいはちょっとポストパンク・テイストやデジデジしいインダススパイスなどを色どりよく(節操なく)散りばめ効かせた今風オルタナメタルを、キャッチーにテンポ良く、おふぁっくおふぁっく連呼するくらいなお行儀のヴォーカルさんの程よい歌モノとして、小切れ効かせて並べてる。

尤も「おいこんなん借りパク虚仮威し感しかねーだろ」と言われたらハイ以上なんだけど、でもそんなんM4“Therapy”くらいまでそれっぽく仕立ててもらったら、もう全然よくねーかそれで?
つーか、そういう話はそういうとこでやれやと、
ここはそういう店じゃねーだろと、おめーの握ってるそれはただのチューハイだぞと。

しかもそれ以外のどれもがちょいつまみに程よいショートレンジな、お手軽コンパクト仕様。
その馬脚バレさせずに一枚聞かせるソツのないまとめ方といい、コスパタイパも程よいチェーン店居酒屋のとりあえずな盛り合わせって感じで、評点ほどにゃそこそこ楽し飲めるやつ喜んで。

以上、
今週の4枚でした。

PaleNeØ、レビュー通りに最初は結構微妙だったんですけどね、
でも聞き重ねていくと意外とちょっとだけ評点増してきた感じですね。

でもいいや、
こういうのは今旬の感想を大事にしたいし、現状でこれはこれってことで。
しれっとかさ増ししてたらお許しを。

ではまた。

DEFTONES, HELLOWEEN, PaleNeØ, AS DECEMBER FALLS,

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