【今週のチェック 2021 6/12】SERENITY IN MURDER、MELVINS、HAIL THE SUN、ELECTRIC PYRAMID等

今週のチェック
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今日から朝ウォーキングを日課にする!朝からセロトニンたっぷり作りまくるんだ!
…と昨日思ってたのにすっかり忘れたのでこれから行ってきますが、おっとその前に今週の取り扱い品まとめ。
詳しい解説は、各レビューページをご覧ください。

今週は、もうSERENITY IN MURDERの完全圧勝。
完封っすね、もうこれは。

SERENITY IN MURDER/「Reborn」:83p

【今週のお勧め】

女性フロントマンという、言うなれば金色看板をやむなく変えたというのに、にも関わらず揺るがない。どころか、パワーアップすらしている。
そう断言できる力作だ。
(略)
そのまず何が凄いって、「激しくも悲しく美しい」という音楽世界の作り込みの、えげつなさ。
そして、それによる扇情力のエグさ、とこの二つに尽きるだろう。
いやはや、世界観ハンパねえ!…

これホント、いいよねー!
いいアルバム作りこんできたよねー!

イントロから畳みかける#2 “Anthem“から、怒涛に押し寄せるテンションとアグレッションと美メロの洪水。
そして、そこから泣きの抒情美と獰猛性を引き継ぐ名曲、#3 “Plead For Your Life“(↓)へ。
(ここでのブラストパートとAyumuの咆哮のコンボが強烈!)
この冒頭の連撃の強烈さもさることながら、しかもそれが尽きることなく、ラストまで高まり進む、この爽快さ。

流石に壮観なり!
山じいなら、そう言っちゃうね絶対に。

…ってBLEACHのネタ出ししてふと思ったんだけど、和のテイスト然り、ちょいアニソンみあるところしかり、メロデス(というかメタル)が本来的に孕んでいる「中二病」感がいい意味で炸裂している。
大体、「速く、激しく、悲しく、美しい」なんて、まさに中二病パワーワードの連呼だよ!
そんな、「速く、激しく、悲しく、美しい」を極めたこれは「中二メロデス」の最高峰、最終形態ではないでしょーか。

ということで、今週文句なしのお勧め入り。
しかも、この音楽性の高さは勿論ながら、新VoのAyumuさんがまた麗しきドが3回はつくかの美人ときた。
これはすごいバンドだなあ…!

MELVINS/「Working With God」:74p

随分とこれまた緩くきたものだ。
(略)
恐らくだが、その作風に影響を与えている要因が、この新型コロナウイルスによるパンデミック騒動であることは想像に難しくない。
事実、世界が混乱し、そして皆が閉じこもり、マスクで口を塞がれ、下を俯きがちな今この時代に、彼らはここで「I Fuck Around」と歌い飛ばそうとしている。
しかももう相当にいい年のおっさん3人が、まるで結成当時の中高生みたいに(MELVINS-1983!)「FxxK」「FxxK」と繰り返し、中指おっ立ておちゃらけながら…

地雷も時々あるMELVINSの、これは割合イケるほう。
メンバーが「MELVINS 1983」の初期結成時ラインナップになっているのがポイント。
実際、去年そのMELVINS 1983名義でEPとして出された#3 “Bouncing Rick“も収録されていたりします。
この曲(↓)、カッコいいよね。
あとデッケネがよれて捻じれたような#7 “Boy Mike“もいい。

ちなみに調べていたら、ここでベースを弾いている(本来はドラマー)Dale Croverが最近ソロアルバムを出していたことをたった今知りました。
タイトルは、「Rat-A-Tat-Tat!」。レーベルは、JOYFUL NOISE
まだろくに聴いていないんですけど、図太い音でMELVINSにも通じるグルーヴを、より奇怪にうならせているご様子。
興味あればどうぞ。

HAIL THE SUN/「New Age Filth」:70p

エモーショナルかつプログレッシヴな、変幻多面性ポストハードコア。
概ねの音楽性の狙いはそんなところながらも、そこにナードなクリアシンギングを加えることで、エモ味を一層増量させているのがHAIL THE SUNの特徴か…

…うーん、これ以上にあんま言うことはないかな。
まあ…FALL OF TROYワナビーだよね、要するに。
でも、今回でちょっとただのフォロワーから脱皮しかかってる。
もう一歩、ていう感じすね。
頑張ってください。

ELECTRIC PYRAMID/「Electric Pyramid」:75p

まるでブリティッシュロックの正攻法を記した教科書みたいなアルバムだ。
英国期待のホープ、らしい5人組のデビューフルレンス。
「ネオ・ノスタルジックロック」だのと暖簾が掲げられているようだが、要は現代の感性によって70年代ブリティッシュロックを今様にモダナイズしたかのようなもの…

まあ、普通にいいです。
時に大陸ぽかったり、グリッターぽかったり、黒艶見せたり、これ80年代メタルだよなってのもあったりしながら、氷月くんに褒められるくらいちゃんと英国ロックしてる。

ていうか、要は出来がいんだよね。
だから、なんでも出来ちゃうし、器用にさらっとこなしちゃう。
ちょっと意地悪に言っちゃうと、優等生臭いんだけど、でもだからといってそれが鼻につくようでもない。
こなれているというか、堂に入るというか、ウブさがないというか、良い意味で新人らしさがない。
溌剌さよりも大人っぽい渋みのが勝っている。
曲作りにもスケール感があるし、期待のホープというのも判る話。

レビューページにのせた#1″Lone Runner”(↓)は華やかでいかにもPV候補なオープナーで、それもまあ悪くはないんだけど、2曲目にこれ持ってくるかというレイドバックした#2″One Go”のほうが個人的に好き。
#5の”Looking For Love”もそうなんだけど、これらなんかホント、その新人らしくなさがにじんでる。
ロキノンじみてないのも好印象。ってなんだそれは。

以上、今週の4枚。
そこそこ皆いんですけど、やっぱり中でもダントツに頭二つくらい抜いていたのが、SERENITY IN MURDERの新作といった印象です。

さて、来週はもう最初から言っちゃうけれどCANNIBAL CORPSEの新作が素晴らしい。
あとWEEZERの新作がクソでした。
なので、それらについては来週おいおい触れていきます。

それではまた来週に。

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