THE RAVEN AGE / “Blood Omen” :77p
バンド名を見ても「はぁ?」だったが、あーこれアレか、スティーヴ・ハリス(IRON MAIDEN)のご子息がギターやってるってバンドなやつね、はいはい。これで3rdとか。
そんなジョージ・ハリス(Gt)による、このTHE RAVEN AGE。
つっても実はこれまで「親の七光り」感しかなくてちゃんと聞いてこなかったんだが、今月のRが2つもある忖度専門誌では珍しくも「これまでは可もなく不可もなくて決め手に欠けてたのに、見事に進化した」と本音レビューを載せていて、へえ、と手を伸ばしてみる。
感想。
うん、地味!
ものっそい、地味。
ザ・地味 OF 地味。
ああ、こりゃー確かに可も不可も決め手もないわー、と大きく納得しながら、でも成る程、メロディックな旨味があって、見事に進化した(いや聴いたことねーけど)。
主軸はやや湿り気のあるオーセンティックな欧州メタルに、モダンなヘヴィテイストやアレンジを加えた音楽性で、しかし時々印象的に耳を奪うキャッチーさがある。
特に哀感を帯びたM4“Essence of Time”からM5“Nostradamus”、フューチュアリスティックな雰囲気のM6“Forgive & Forget”あたりの中盤展開はなかなかの充実ぶりだ。
尤もこれらが「決め手」となってんのかどうかは結構微妙なところだけど、でも何だろ、地味でコンパクトだから油断してるとアルバム1枚スルスル抜けていっちゃうんだけど、そのくせ都度都度で「あれ?今の曲、実は良くなかった?」とハっとさせられるというか。
如何せん前半は弱めだが、それに比べて後半以降ぐっとインパクトが強まって巻き返していく作り…なのかな?
全体的にリリカルというかかしこまったシリアスなダークムードで、しかもタイトル「Blood Omen」とセンスが完全に中学生だけど、こじらせ系おシンフォ悪手も回避してるし、それにパワフルさとドラマ性のバランスが程いい。
でそのジョージ・ハリスのギタープレイについちゃ正直まあこんなもんかな?ってレベルだけど、とはいえ大したもんで、たまにぐっとくるソロワークを披露してくる。(たまにIRON MAIDENになるのも、その彼なら許されよう)
でもやっぱりこれ、
地味過ぎ!

THE RAVEN AGE / “Blood Omen”
-
- アーティスト名:THE RAVEN AGE
- 出身:UK
- 作品名:「Blood Omen」
- リリース:2023年
- ジャンル:HEAVY METAL, METAL CORE, LOUD ROCK, GROOVE METAL, ALTERNATIVE,
・ネタが古い、おっさん臭い、と言われても古いおっさんが書いているので、仕様です。
・ふざけたこと書きやがってと言われても、ふざけて書いているのでお許しください。
・ネット上のものがすべて本当だと捉えがちなおじいちゃんや、ネット上のものにはケチつけても許されると思いがちな思春期のおこさまのご意見は全てスルーします。
・要するに、寛大な大人のご対応をよろしくお願いします。な?