【今週のチェック】MUSE, NORDIC UNION, TABOO, 十五少女,

MUSE, NORDIC UNION, TABOO, 十五少女, 今週のチェック
MUSE, NORDIC UNION, TABOO, 十五少女,
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三連休つっても雨ばかりで外出んのも面倒なので、もうウチこもってビールでも飲みながら今週の4枚選んでやんよ。
じゃ乾杯。

今週はPRETTY MAIDS絡みの企画モン2枚と、アイドル企画モンと、あとMUSEを。
爽やかチンポー、爽やかチンポー、生やせ生やせ。

MUSE/「Will Of The People」:85p

MUSE/「Will Of The People」

MUSE/「Will Of The People」

「爽やかチンポー、爽やかチンポー、生やせ生やせ(空耳)」と楽しげな歌声を響かせつつ、MARILYN MANSONばりに切れ味ある躍動感とデフレパ的グラムロック流れのポップカラーを合わせたかのような爽やかチンポで幕を開ける、このMUSEの新作が今週一番の良作だった。

ここしばらくぱっとしなさしか漂ってなかった彼らだが、しかしこの4年ぶりのニューアルバムによって見事、ドラマティックな壮大さに加えて初期時代を余裕で超える高濃度メタリックさを備えて回帰している。

なので、もし「MUSEなんてどうせロキノン向けだろ?」と思い込んでいるメタラーは何も言わず、まずは本作からPVカットされたこの新曲をチェックして頂きたい。

いかがだろう、さながら後期SLIPKNOTばりのメタリック・リフに、56すか56されるかという咆哮絶叫、そしてモッシュ展開。
UKロック独特の美観もそりゃあれど、でもその激性度数は十分にメタルであることがよく分かるはずだ。
ま、あっちのロッキン農村組合は、んなことを欠片すらも認めねえだろうが。
(てそりゃ目くそ鼻くそで、こっちの炎上しそうなRの1つ多い老人ホームでも全く同じ話だが)

いずれにせよ、本作においては英産ならではのスタイリッシュさを残しつつも、全編にわたってQUEENを彷彿させるオペラティックな劇的さを大胆導入。
しかも各所には知っているのかマイクヴァーニー!?と魁シュラプネル塾ばりのネオクラシュレッドをも取り込んでは、UKオルタナ文脈とモダンメタル手法とを合わせてここに令和のSAVATAGE「Gutter Ballet」をやってのけた、とは褒めすぎか。

さらには前作の流れを受けながら80年代シンセポップとDAFT PUNKを混ぜ込んでみたり、かと思えばマイケミとジャクソンとピコリーモの炊き込みごはん出してきたり、かたやのプログレ展開では昔パクられた前科者DREAM THEATERをパクり返してみせたりと、いちいちなすことが耳に引っかかってくる。

しかも「グーニーズ(ファミコン)」を面クリ(”Euhoria“)した後には、御大層にJOY DIVISIONでもやんのかと思ったらただのジャーマンメタルだった”We Are Fucking Fucked”で笑って終われる、愉快なヘビメタオチ付き。

NORDIC UNION/「Animalistic」:76p

NORDIC UNION/「Animalistic」

NORDIC UNION/「Animalistic」

PRETTY MAIDSのヴォーカリスト、ロニー・アトキンスが、ECLIPSEエリック・モーテンソンと動かしているプロジェクトユニットの、これは3rdらしい。

野太くてパワフルだけど情念的で艶もある、そのためメロディックなヘヴィメタルを歌わせると、誰よりも俄然魅力が映える。
そんなロニー・アトキンスのメタルシンガーとしての特性をしっかりと活かした、小粒ながらも実直でいい作品だ。

音楽性としてはそこまでチョッパヤ剛球パワーメタルで固められているわけでもないのだが、そこそこにヘヴィメタルとしての躍動感や鋭角さを押さえつつ、ミドルテンポのハードロックを基調としたもの。

どうやら主に楽曲のペンを担っているのがエリック・モーテンソンらしく、それもあってかECLIPSEっぽいところもないわけではないが、むしろ彼が意識的にそちら側に寄せているからなのか、あるいはロニー・アトキンスの歌いまわしに引っ張られてしまうからなのか、往年のPRETTY MAIDSを思わせることもしばしば。

というかすげー乱暴な話、90~00年代のPRETTY MAIDSの残骸テイクから派手さに欠けてる地味曲をかき集めたらこんなもんが出来そうな気もするが、とはいえよくよく聴けばやはりギタープレイや楽曲のカラバリなどに生じる、いつもとの違いを味わえるのもまた確かで、これもこれで一興、といったところか。
それに何より、たおやかにメロディックメタルを威風振る舞うロニー・アトキンスというのは、やはり純粋に優れた資質の歌い手なのだな、と今更ながら再認識&感心させられた。

TABOO/「Taboo」:76p

TABOO/「Taboo」

TABOO/「Taboo」

ダサさを越えて怖さしかないジャケアートのこっちは、そのPRETTY MAIDSの今度はギタリストであるケン・ハマーと、H.E.R.O.のヴォーカリスト、クリストファー・スティアネと組んだプロジェクトユニット。
これが初の1stアルバムらしい。

フロントマンの向きに合わせているのか、先のNORDIC UNIONのアルバムのほうがPRETTY MAIDSに近いものだったのに対して、こちらはどちらかというと、というか割と結構がっつりめにH.E.R.O.してる。

しかし両バンドの地味曲の寄せ集め作ったらこうなりそう、というのは共に共通しているうえ、こっちに関しちゃここんとこアルバム微妙論が上がってるぶん、初期H.E.R.O.の硬質かつ重厚な鋼度が増した感すらあり。

DISTURBEDを居抜きでモダンオルタナしたような初盤からミドルテンポ中心に振り幅広めなグルーヴによる、剛柔硬軟バランスの取れた歌モノメタルトラックが並べられており、これという突出は感じられないぶんだけ手堅くまとめられている印象。

いずれにせよこっちもこっちで、フロントマンのメタルシンガーがどんな曲をどう歌えば見栄えするのかをちゃんと判っているミュージシャンがその横を支えると、プロジェクトものとはいえど良いものが出来る、という好例のようですらあるな。

十五少女/「Astronotes」:66p

十五少女

十五少女

小説に音楽に映像作品、果てはアニメ化などまで視野に入れた、メディアミックス仮想世界プロジェクトにともなったバーチャルアイドル・ユニット、十五少女

スポンサーはエイベックス、講談社に大日本印刷と、どうにも大人の事情と金の臭いしか漂ってそうにない企画モノだが、それはさておき本作はここしばらくに連続リリースされてたシングルの寄せ集め6曲入りミニアルバム的なアレ。

この前に出された1stミニアルバム「HATED」が、少女における”生”へのリアリティをエモエモしく捉えた作風で…と言えば聞こえはいいが、要するに口を開きゃ「死にたい」「死にたい」とかまってぶりたがる甘えが服着て歩いているようなリスカ予備軍をいい大人が金かけてオタサーばりに愛であげた「ぼくがかんがえたさいきょうのめんへら」だったので、今回もそっち来んのかとちょっぴりドキドキしていたら、すげー普通に出来の良いガールポップしてて拍子抜けした次第。

つってもそれはちゃんとしたクリエイターを計らってちゃんとした仕事をさせているからに過ぎず、現状はといえばこの女体15キャラがちゃらちゃらと単に代わり番こで歌っているだけで、それの何の何がどう面白いのかも余り伝わってこない。
結果、自称サイバーパンク・ジュブナイルかっこわらいなるものも、二次元に書かれた餅でなんだそりゃ一体としか思えない有様で、まさかそれ「うわー、しんどいわー(チラ、生きづらいわー(チラ」ビジネスでずっと行くつもりじゃねーだろうな、と軽めに余計な心配すら思えてくる。

尤もいまはまだ予算の範囲内上ポップミュージック作品としてマシめに仕上がっているけれど、今後このアイドルプロジェクトがどのように進んで、或いはどうコケて大人たちの耐え難い腐敗臭にまみれた使い捨て玩具になり果てていくのか、ここまでじゃ全く見当もつかない。

以上、今週の4枚でした。

まあ、MUSEかな。
爽やかチンポー、爽やかチンポー、生やせ生やせ。

それではまた来週。

MUSE, NORDIC UNION, TABOO, 十五少女,

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