【今週のチェック 2021 5/22】GENGHIS TRON、MYLES KENNEDY、DEVIL SOLD HIS SOUL、SUNBOMB等

今週のチェック
スポンサーリンク

今週のオヌヌメはなんと、ジンギストロン。
そう、あのニンテンドーコアのジンギストロンだよ!
オヌヌメにはしてないけれど、イケマイルスケネディのイケソロもイケてまっせ。

GENGHIS TRON/Dream Weapon:80p

(今週のオヌヌメ)

曰く、NINTENDO CORE。
曰く、サイバーグラインド。
今や懐かしい呼び名でゼロ年代初頭に現れたあのジンギストロンが、何の因果かこのパンデミック時代にリユニオン。かねてより交流の深かったKurt Ballou (CONVERGE)の助力を得てここにニューアルバムをリリースした。
但し、かつてのハイテンション絶叫×ブラストビートで火巡らしていた土砂崩れカオティックヘヴィネスをここでは何と完全封印。これがあの?とバンド名二度見必至の変貌ぶりで、そのタイトルが語るかのアンビエントかつエクスペリメンタルな幻想的世界観を表しているから驚かされよう。
とはいえ、苛烈さは失ったものの、奇っ怪機械なマシーナリアンビエントと元よりの枠に収まらないアーティシズムは今なお健在。シンセサイズドな音像に新たに取り入れた妖しくゆらめき浮遊する歌と、往年の片鱗たる鋭角ギターリフとで描くスペイシーかつサイケデリックなヒプノシスグルーヴは、実に雄大にして淡彩だ。

動から静へ、激から美へ、狂から今日へ…。
脱メタルも、それはそれ。大人になった彼らの二幕目も、存外悪くはないものだ。

MYLES KENNEDY/The Ides Of March:79p

抜群の実力とセクシーな歌唱、ギターまで上手くて、しかも渋イケメンときた。
かくも揃い持ってるALTER BRIDGEのイケヴォーカリストによる2ndソロアルバムは、そんな米国の色男らしいソウルフルな作風の土っぽい王道USハードロックアルバムに仕上がっている。
アコースティカルだった前作から、一転。やっぱり正解はこっちだとばかりに、ルーツィなアメリカンロックからSlashバンドらしい軽快ロックンロール、更にはラテン、ブルーズとなんでもござれで巧みに弾き歌いながら、艶やかディープな歌声で片っ端から魅了する。
しかもバラエティも豊かだし、曲もいい。おいおい真っ当過ぎて非の打ち所がないのが欠点かよ、てくらいのイケソロ作品ながら、所属バンドにも近い音楽性な分だけそちらのファンも満足間違い無いことだろう。

しかしこの旦那、歌もさることながら、いいギター弾くんだよなあ。
全くイケ過ぎだぜ!

DEVIL SOLD HIS SOUL/Loss:72p

ゼロ〜テン年代を生き抜き、一頃はCentury Mediaに在籍していたこともある英メタルコアバンドが9年ぶりとなる事実上の復活作で、知らん間にツインボーカル陣営になっていた件。マジかよ!?
と、いきなり予想斜め上を取ってきたニューアルバムであるが、しかし音楽性の基軸自体はあくまで前作の延長線上ともいえるもの。
しかも更に黒ずみが抜けた結果、これまで以上にアトモスフェリックなポストロックアプローチを強めており、透明感ある抒情性をエモエモしく広げるに至っている。

また注目のヴォーカルは柔和な甘口と攻撃的な辛口のツートーンをビビッドに違えてきており、その色調の分だけ表情豊かに。これまでのスクリームが心許なかったため、これは好印象だ。

しかし一方で往年備えていた漆黒の歪みが激減りした分、あっさり淡白な薄味の物足りなさを覚えさせるようになってきたのも、また事実か。
よって↓のようなパンチラインを幾ヵ所ばかりか仕掛けられてはいるものの、全体的には地味で単調、故にか些か決め手に欠けてしまっているのが、惜しいところ。

SUNBOMB/Evil And Divine:50p

人には「分」というか、やってサマになることとそうじゃないことがあるものだ。
このおっさんユニットは、そのことを悪い意味で教えてくれる。

L.A.GUNSのTracii GunsとSTRYPERのMichael Sweetによる新バンド。
そう聞けば、良く転んで往年の回春LAメタルリバイバル、やもすれば最悪トラウマまみれな数億万周遅れオルタナ…と不安しか浮かばないところ。
しかし何を間違えたのか、ここで彼らが転んだ先がまさかの暗黒アイオミサバシズムとは、いやはや、そうきたか。
意外性もやりゃいいってもんじゃねーだろ、そう↓を聴いて呆れかかるも、しかしよく聴けばその指針はドゥームメタルというより、どちらかと言えば中期以降のBLACK SABBATHのようなダークな正統派様式(ネオクラやメロスピでない意味での)メタルに向かっている。

どうやら聞く話ではブラメタかぶれたトレイシー(今頃ブラックてのがオッサンの悲しい感性だ)の嗜好が強く出た産物とのことだが、まあその方向性はさておいて、困った話、ここには末期的なまでのつまんなさとカッコ悪さしか見当たらない。

そもそも彼にこっちのセンスが長けてるようには全く思えないし、またMichael Sweetの歌がこっち向きになどひっくり返っても思えないわけで、何故その負の相乗効果がプラスに反転する帰結に至ったのかが意味不明で謎過ぎる。
結論、やっぱり人間「サマになる」「己を知り振る舞う」ってのは大事なことなのだ、特にオッサンならばこそ。

今週のまとめとつぶやき(と本音?)

今週はもうレビュー内で大概言いたいこと話しちゃっているので、そんなにここで言うこともなし。
なので、取り敢えず補足だけ。

まず、ジンギストロンまじかよ話。
しかもなんかえっらい変わっちゃってるし。
でもこれがなかなか良い。そういうもんだと思って向かえば、なかなか良いのですよ。

それと、マイルスケネディのイケっぷりヤバイ問題。
上ではっつけた曲はそれなんてALTER BRIDGEなんだけど、これで興味を持った人は是非この曲を。
歌上手くてギターも上手くてイケメンでハンサムで反則っすよ旦那!

あとは、三本なんでこんなに曲クソつまんねーんだとか(そういやSTRYPERで速い曲でいいものってあった試しがなかったもんな!)、魂売った悪魔はやっぱ激しかった昔のが良かったよねとか、言いたいこともあるんだけど、ま…いっか。

それではまた来週も素敵なロックを!

タイトルとURLをコピーしました