今週は、「まあ…イイんだけどさー…」な、モヤっと週。
みんなあ、ちゃんとモヤっとしてるぅー!?
ROYAL BLOOD/Typhoons:74p

(今週のオヌヌメ)
骨太のファットビートと、そのゆたかなグルーヴの上でおおらかに描かれるギターの気持ちよさ。
そんなロック本来の醍醐味を味わえる、2021年ロックアップデートアルバムの一つが、これであるだろう。
話題のギターレス英ロックデュオ、3作目となる本フルレンスでは、これまで以上に大胆にダンスミュージックへの傾倒を前面化。その踏み込んだブランニューな新装が功を成し、バリっと大きく剥けたかの印象だ。
結果、振り切ったかのように自由を得た作風はより色味を得て艶やかに、またよりパッショネイトに弾力ある躍動感を高めている。
例えば、DAFT PUNK、或いはJUSTICE。彼らのルーツであるというそれらがここでの音楽性の指針となっているのは明らかながら、しかし、より野太くかつパワフルに。
QOTSAのジョシュ・オムが手掛けた↓のブリブリさなどは、まさに況やだ。
ダンサブルでスタイリッシュな洗練味に備えられた、エナジェティックなロックンロールの腕力。
それを彼らがどう奮っていくのか、にわかにその存在に面白みが増してきた。
LAST DAYS OF APRIL/Even The GooD Days Are Bad:73p

ゼロ年代初期北欧美メロエモの騎手も、あれから早二十と余年。
今やすっかり老け枯れ、地味な歌ものロックとなって久しい彼らの、およそ6年ぶりという新作がここに届いた。
面白いもので、或いは世の中とはそういうものなのか、掲げたブランドも20年も続くと味わいが俄然深みを増す。
つまりは、継続は看板の力なり。表層的なインパクトではなく、積み重ねられた技腕による「味わい」だけで聴かせられるようになる。そんな強みが、ここにある。
実際、スターターこそ往年のグッドソング・メイカーとしての面目躍如、嘗ての彼らの本領発揮なるかと踊りかけるも、そこから先はやはりもってのド地味展開。ぶっちゃけ、ひったすら、ぱっとしない。やもすればスルスルと、油断するとどっかに流れていってしまう位だ。
しかし、である。んじゃあ、それ以降は全くダメかというと、存外そうでもなし。ありきたりの代物なはずなのに、ソツなく構えなくの高浸透性で入り込んでしまうのだから、そこはやはり大したもんだ。
畢竟、味わいのある、普通の地味大人ギターロック。あの日の美エモを求めれば、ここにそれは最早色褪せ果ててはいるだろうが、しかしこれもまた看板のなりゆく姿の一つなのだろうと、納得もし得る出来かと。
ROBIN MCAULEY/Standing On The Edge:70p

Michael Schenker最適ヴォーカリストは、Robin McAuleyかの人をおいて他になし。
これまでそう言い憚っては、モノの価値をご理解されておられるらしいお権威主義な諸先輩方から「お前は何一つ判っていない!」と怒られ生きてきた身のぼくからすれば、思うに彼の魅力の本質とは歌唱の巧さ云々にあるのではない。
寧ろそれを超えた柔和なクセやニュアンス、味わいがもつ中毒性にこそあるのだ。
…などという30年以上も経て朽ちた忘却の昔話を、今更わざわざここに引っ張り出したくなるソロアルバムだ。
例えば、往年のDOKKENを思わせるミドル曲↓に、ぽっと浮上する歌メロのほの明るさ。或いはトップチューンのようなエッジィさに、さあっと色めき映える哀愁。偏重覚悟で独断するなら、これぞロビン・マッコーリーここにあり、だ。
決して明るく抜けきらず、また煮え切らない。そんなマッコリ節と冠したくなるような、この色調弱めなペールトーンの歌が、実にいいのだ。味わいを醸すのだ。
ただここに不満があるとすれば、そんな味覚の楽しみが後半に向かうにつれ薄れて活性不足になること、そしてそれが故に本作の評価軸が次第に「ただのよく出来たメロハーか否か」という完成度ゲームに委ね転じていくことだ。
となれば結果メロハー的作品生としては僅かながらも今一歩といった帰結に甘んじるを得ないのだが、しかし。
それでも尚、こと一歌い手のソロ作品という本来的な視点からすれば、そんな彼だけにしかない独特の持ち味が楽しめる一枚となっているのも、また等しく事実であるだろう。
CVLT OV THE SVN/We Are The Dragon:75p

NAPALM Records所属のフィンランド出身バンド、これで「カルト・オブ・ザ・サン」と読ませるらしい。
そのサウンドイメージを一言で伝えるなら、風邪ひいたMarilyn Mansonが歌う北欧ゴシックメタル。
ってそれだけじゃ伝わらなそうなのでもう少し詳しく説明するなら、いかにも北欧所縁のメランコリックなメロディックゴシックをベースに、マリマンお馴染みの低音域パートのみを意識したダミ声Voがそこに乗る、といった様相。
始終ニューウェイヴらしい妖艶な黒ずみを帯びているあたりも、如何にもといったところか。
ただしシンセサイズドな音像の割にインダストリアルカラーは至極希薄で、その分バッキングは、ガチガチのメタル。
とどのつまりは北欧田舎流の今更マンソンフォロワーと言う訳なのだが、とはいえ楽曲はキャッチーで出来も良く、しかも粒は小さめながらも揃っているため、これがなかなかどうして悪くない。
往年のブラックメタルみたいなジャケも、嫌いじゃないわ。
今週のまとめとつぶやき(と本音?)
こんにつは黒崎です、今週も出します黒い崎っぽ。
で、冒頭のなんでモヤっとしてんのか、なんですがね。
ROYAL BLOOD、いや確かにいんだけどさー、これオヌヌメすんの?ってところでしてね。
だって、こういうおスノッブ物件は、ウチでやらんでよくねーすか。
ロ○ノン信者間でびーびーポエムごっこでもやってろや、と。
…って思ったんですけど、まあ実際確かに良くて、この4つの中では格が明らかに違って頭2つくらいは抜けてるわけなので、モヤっとしつつも一応オヌヌメにしときます。
まあ、ギリ鼻に付かないレベルだからいっかな、と。
あ、「びーびーポエムごっこ」、大好きです最高です好物ですハイ。
あとはもう…残り3枚に、これ以上に勧められるものがないって話すね。それ以下なので。
あ、黒い崎っぽが出てきたので、さくっと本音ぶちまけます。
LDOA、驚愕のクソ地味アイテムすぎて、悪くはないし寧ろ好きだけど全く勧めらんない。
まこりん、メタル農村老人会向け老衰アイテム過ぎて、悪くはないし寧ろ好きだけど全く勧めらんない。
カルトなんちゃら、UをVとか痛くカッコつけてる割には(てかそのセンス含めて)ただの北欧あるあるベタダサフォロワー過ぎて、悪くはないし寧ろ好きだけど全く勧めらんない。
…おや、黒い崎っぽが出てたみたいだけど、何を言ったか覚えてないのねん。
ところでこのRobin McAuleyのソロが、そりゃ悪くはないんだけどやっぱり口に残るコレジャナイを補完すべく、McAuley SCHENKER GROUP時代のレコードを引っ張り出して今聴いているんですけど、たまんねーなおい。
嗚呼、これこれ、やっぱりここでのソレはソロなのにソロジャナイ。
そんなわけで来週はもっとガッツリいきたいっすねー。
では皆様、よき一週間を。


