今週は不作。
どれも皆、悪くはないんだけど、これいい!ってアガらない。
よってオヌヌメは無しで。
SOEN/Imperial:70点
TOOL意識高い系OPETHフォロワーの北欧物産がこちらです。
…と言ってしまうとそこまでなんだが、しかしプログレこじらせた大風呂敷の悪癖に至らず、しかとメタルらしいダイナミックスさを残しており、しかもそこに滲むメランコリアが独特のうらぶれたザラザラな質感を伴っているのも悪くない。
とはいえ、色々と中途半端なせいでモノトーンな作風がよりカラーリングに貧しく映りがちというか、要は、小粒で地味。
もう少し変態方向へとフッ切れてくれればいいのに。
CHEVELLE/Niratias:68点
しぶとく生き残っているゼロ年代ラウドロック残党組。意外と米本国では結構それなりに売れているらしい。
ちょいと小賢しそうな内省系ダークオルタナを程よいヘヴィさでやろうとしているのだが、毎度ながら良くも悪くも底が浅め。
しかし良く取るなら、その深みがない分、いけすかないおアートヅラにもなっていない。
ある意味そのお手軽感が彼らの場合、程よいのかもしれない。
ただしそれはどっち側にも振り切れてなく、また美味しどころどりも出来てないことを示すものでもあるが故、これまた中途半端な印象は否めないのだが。
THE CROWN/Royal Destroyer:66点
ここ数作鈍りと錆びつきが目立ってきたこのバンド。
起死回生のフレドリック・ノルドストロームプロデュースで少しばかりはその刃に一応の研磨が掛かったか、斬撃の鋭利さを取り戻しての本作は11枚目とか。
死地点抜刀、問答無用で凪ぎ斬り進む高殺傷性デスラッシュは変わらずながらに爽快痛快。ただしここでもやはり抜けきれないのが、この如何ともし難いもっさりさだ。
しかもこれって実はハードコア云々のせいじゃなくて、やっぱりくだんの錆や鈍りの元凶たる老衰要因だよな、というのがタチ悪い。
うーん、慟哭と怒情を吐きつけるかのヨハンのVoは経歴重ねて益々聞き応え高めてんだけどなあ。
あと昔に比べて近年格段にダサくなったジャケも萎えポイント。
THUNDER/All The Right:55点
やれ有機だ無添加だ昔ながらだ、そううたってる店がある。しかも、そういう店主の腕も決して悪くは、なさそうだ。
にも関わらず出てくる料理は如何せんパッとせず、正直、それ程美味いとは思えない。
いや、決して不味いわけじゃないんだが、なんだか素朴過ぎというか年寄り臭いというか、何ならマックのハンバーガーやラーメンやポテチのが格段に美味いし、好きだし、全然そそられる。
そりゃ確かに何度も通えば少しずつ魅力も見えてくるのも間違いなかろうが、だからと言ってその料理を一口食べただけでは、そこまでしたいとは全く思えない。
そんな店が、ここにあります。
来週はもっと素敵なロックに出会えますように。