今週はオヌヌメなしの不作週。
強いて言うなら、うーん、FATES WARNING…?
でも別に強いてまでお勧めせんでもいいしな。
FOO FIGHTERS/Medicine At Midnight:60点
一般向けに言うなら、華のなさにも程がある。
そして通層に向けて言うなら、玄人受けにも程がある。
普通のロック優等生を貫き続けて、今や25年。懐かしきポストグランジ以降、ひたすら安定感で飯食ってきただけはある外さなさを誇りながら、しかしそんな彼らにもそろそろ腐ー敗な老衰問題が見え隠れしてきたか。
尤も、そもそも地味でなんぼをブランディングしてきただけにケチのつけようもこれまた難しいんだが、しかしその地味さだってとどのつまりは程度問題。
要訣だった「普通が普通以上に美味しい」の看板が些かながらも霞み始めてる、いい加減このあたりが分水嶺かと。
FATES WARNING/Long Day Good Night:72点
「METAL BRADE」に出戻りしての、昨年リリース13作目。
中盤以降の濃厚なメロウネスもあって、良く言えばアンビエントで内省的。悪く言えばタルくて勿体ぶっててとっつき辛く、即効性に欠ける。
そのせいで、正直聴き始めの評価はボロッカスに尽きたのだが、昨年のリリースからしばらく置かせて寝かせ聴きしたら、存外悪くなくなってきてやんの。
成る程、要はRage For Orderという訳か。
ダークで抒情的ではあるが、北欧ゴシックとは質感異なるドライタッチはいかにもアメリカのバンドらしいし、一方で壮大ながらもドリムシのようにこじらせていない。
冗長さにギリ飲まれ切らない、メタルらしい躍動的ダイナミックスやソリッドネスが失活してないのも魅力的だ。
しかし嘗てのB級ズライチフォロワーが継続一筋、今やアメリカンオヤジメタルとTOOLの掛橋やってるとは何とも感慨深い話だな。
DEFECTO/Duality:48点
デンマークの無名新人による、デビューフルレンス。
てか別にここら程度を晒していちいちdisる気は欠片もないんだが、何で今時のバンドて、こんなにナメられたくない音楽偏差値の自意識防衛線を張ろうとして自爆すんのだろうね。
普通に歌モノとして勝負出来る力量と才能を備えながら、ハッタリ以外に意味がほとんど見出せないプログレ自慢でがっつり門前構え。あのな、これ全然いらねーから。
前半数曲は特にその度が酷く、地力の利をなんで無意味に捨ててんだか、戦略面で全く意味不明。
折角いいもん持ってんだから、早く才能と実力の効果的な使用法を学んで欲しい。
TO KILL ACHILLES/Somethings To Remember:20点
ありがちポストハードコア、以上。
別段悪くはないが、寧ろ悪くないだけだから悪いというか、兎に角こいつらのここがという必然的決定打に欠け、それ以上に言うことが何一つ見当たらない。
以上。
来週はブライアン“ヘッド”ウェルチのLOVE AND DEATHの新作があって、これがどうやら良さげのようで楽しみです。