【今週のチェック 2021 2/27】nothing,nowhere.、THE PRETTY RECKLESS、DRACONIAN、JOEL HOEKSTRA’S 13等

今週のチェック
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今週はnothing,nowhereの一人勝ちってことで。
あとは、もうちょっと…ですな。

nothing,nowhere./Trauma Factory:89点

(今週のオヌヌメ)

昨年、新型コロナウイルスがもたらした唯一の希望。それは、ロックにようやく、本当にようやくだが、若くて峻烈な才能が周辺から流れ込んできたことだ。
閉じこもりと混乱を破ろうとする迸りが湧き上がり、ロックをやっと脈打たせているのが今日この瞬間であり、そしてそのピースの一つが間違いなくここにある。
自らを自らの言葉で綴る、詩的な情動。その表出の手段としてエモが、ポップパンクが長年培ってきた技法を、ツールとして使う。だからこその自由なみずみずしさが満ちている。
そう、ロックは感性を導くただのツールでいいし、だからこそこのように輝くのだ。

 

THE PRETTY RECKLESS/Death By Rock And Roll:70点

一体どんな田舎モンが、今時こんなダサくて古臭い回春系時代錯誤ハードロックやってんだろう。そう呆れ顔で吐いてみたら、何と女優やモデルで知られるテイラー・モムセン注目のデビューフルだというから、驚いた。
オルタナグランジ、というよりも、そこに地続きな70年代〜80年代米ブルーズドメタルの線の方が濃厚に見えるのは、あの当時の塞ぎこんだダークさがなく、溌剌とヌけた若さが見えるせいか。
音楽性は陳腐だが、刺々しさは買える。

にしても、アメリカ人てこういうの好きだよねえ。

DRACONIAN/Under A Godless Veil:68点

ゼロ年代から地味に続けてるベテラン・メロディックゴシックデスバンド、本作でもうかれこれ7作目とか。
遅い、重い、美しい、と三拍子揃いなスウェディッシュ哀愁メロゴスドゥームの王道を踏みながら、ここにきてややながら空間めいたポストロック的アプローチを拡大。
結果、柔和なメロウネスや暗み帯びたメランコリアが濃化しており、よく言えば北欧らしい濡れた叙情美が高まり、悪く言えば〜困ったことにこっちのが強目なんだが〜メタル度数が減ってさらに地味でタルい退屈な作りに向かってる。
とどのつまりは、世界観はいいが抑揚と娯楽性に欠けておもんない。

JOEL HOEKSTRA’S 13/Running Games:65点

現WHITE SNAKEのジョエル・ホークストラが、ジェフスコVo筆頭にトニー・フランクリンとヴィニー・アピスのリズム隊、そして鍵盤がデレク・シュレニアンと、腕こきなベテランメタル傭兵を人脈使って作ったソロ2nd。
というわけで、そりゃ悪いわけが全くないけれど、だからといってそれが面白いわけでもない一枚。
案の定、古びたカビだらけハードロックばかりがスルスルと流れていく、老人会BGM集。
年寄りに煎餅食べるかい?と出されて、苦笑いで「いやお腹一杯なんで…」て断るやつ。

以上。
アイキャッチだけ画像って何今までやってんだろう、と反省した恭子のごろ。(懐かしネタ)

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