飲んで朝帰りからの娘ちゃんバスケ部見送りからの晴天からの安酒残ってぎもぢわるいあだまいだいからの、休日恒例ヴァイナルカフェ。
晴れた日にはこんな気持ちのいい音を。
って言いたいけれど、あかん具合イマイチ。
これ聴いたら、ちと寝るわワイ…。
ZZ TOP / Afterburner (1985)
ブギー道、一筋。
脂ぎった髭面オヤジ三人による、テキサス発ルートワン爆走驀進トレーラー、ZZ TOP。
そんなUS産はぁテレビも無ェド田舎おっさんロックンローラーが、時代の大波かっくらってポップ化した前「Eliminator」が、意外にも(?)すこぶる好調。
そのヒットに気を良くするあたりのいかにもな田舎モン感覚で、更にそれを押し進めてしまったという、そんな異作にして、にも関わらずそのおかげでこれまためでたくヒットにつながったスタジオフルレンス、確か9作目。
それもあって大昔は抵抗があった、というかちょっと取っつきづらかった。
実際このアルバムも、リリース当時は余り褒められてなかった記憶がある。
まあそうだろう、何せこのジャケだ、何故か宇宙だ、シンセもビートもバンバンだ、オラの村には電気がある。
と昔話はさておいて、今聴くと実はそれほど、というか全く、違和感がない。
80年代アメリカンポップを彼等流ブギーに仕立てたらこうなったといった作風で、打ち込み電子ビートに乗るギターは、しかしこれまで同様に縦横無尽なスインギーさで滑り走るし、堆肥臭を洗浄してビビッドに塗られた楽曲も骨子は彼等らしいドライブ感があって十分に、らしい。
ここらへん、職人気質の頑固意固地な南部ブギー一徹バンドかと思えば、意外と柔軟だったりする。
しかも当代的モダナイズドの大胆導入と思われつつ、しっかり味付けとバランスには慎重。
このさじ加減が、なんとも絶妙だ。
結果、アルバム通して軽やかで大陸をかっ飛ばすのに爽快な疾走感が漲っているとともに、楽曲単位でも十分狙えるラジオ向けなコマーシャルソングに仕上がっている。
明朗にして軽快。
ポップだけどロックンロール。
ご機嫌でクールでアメリカンでバブリーと、そんないかにもザ・80年代車もそれほど走ってるロックンロールの傑作が、実はこのアルバムだ。
- アーティスト名:ZZ TOP
- 出身:アメリカ
- 作品名:「Afterburner」
- リリース:1985年
- ROCK’N’ROLL
よって、そのほとんどが70~80年代の古いものばかり。
尤も音楽批評というかしこまったものよりは、大概がただの独り言程度のたわいない呟きなので、ゆるーく本気にせず(笑)読んでいただければ幸いです。