忌引という休日。
なのに別にそっち系でやることもなし。だから要するにただの平日休という、休日朝恒例ヴァイナルカフェ。
さあ忌引だから、キビキビいくよ!
ALASKA /「The Pack」(1985)
70年代からWHITE SNAKEの屋台骨を支えて、かの“Here I Go Again”も書いた、ギタリストの片割れバーニー・マースデン。
そんな彼が1982年に離脱した後、その知名度を使ってちょっとだけ名前の知れた英国のミュージシャン連中を集めて、小金稼ぎしようと作った…割に結果が伴わなかったバンドの2ndがこれだ。
サウンドは、根っこにブリティッシュブルーズロックを持った年季もんのハードロッカーが、あの時代に盛んだったライトでラジオ受けなAORやっちゃいましたテヘ、て感じな、いかにもザ・80年代アメリカンサウンドだ。
キーボードもガンガンで(しかも奏者は、かのドン・エイリー)、当然英国テイストもハードロック味も希薄。
往年臭あるブルージーな地味メロハー、と今なら言えるだろうか。
まあ、ゆとりと安定感があるし、いい雰囲気だけれど、他方で弛緩。
つまり、ユルい。
曲の出来は、中の上…に届かないレベル。
これだったら、1stのがまだちょいマシか。
にしてもこのバンド、当時の評判が、いやー、悪いわ悪いわ、悪いなんてもんじゃない。
そりゃあやれ元UFOだコージーだパウエルだと英国の殿堂WHITE SNAKEまで勤め上げた硬派ハーロドックギタリストが、ソロバンドで何やんのかと期待して蓋開けたら、驚きのヌルヌルなアメリカ路線でしたー、だったから何をいわんや。
孫の代まで許すまじという、今ではおよそ理解されないであろう当時の風潮が、おっさん的には全く判らないってワケでも、正直ないっちゃ、ない。
何せかのマサMETALGODイトーがB誌に40点つけての、退屈だうんざりだいい加減にしろだと罵詈雑言まみれの大絶賛ときた。
実際、自分の回りでも、やれ天下の名門あがりがなんでこんなヤンキーケツ舐めやってんだ、魂どこに売ってきた恥さらしが、そんなへつらってまで小銭が欲しいのかこのクソ売国奴が以上心の代弁と、そりゃあ頭から下痢便までガチガチな極右連中にクソミソに叩かれていたもんだ。
つまり黄金扱いとされる80年代だって、こうして売れ線を狙えばやれポップだ日和ったと怒られるし、んじゃうるさいのやったら俺たちに判るのやりやがれと何様バカヅラされるし、売れなくなったら今度はグランジのせいだあんなのクソだと人のせい&八つ当たりするしで、結局のところ俺様メディア権力どもが死ぬほど面倒臭い時代だったというわけだ。
ま、当たり障りないことばかり書いてる今よりも、そんくらいのがメディアとしちゃ全然面白いわけだけど。
- アーティスト名:ALASKA
- 出身:イギリス
- 作品名:「The Pack」
- リリース:1985年
- HARD POP,AOR
よって、そのほとんどが70~80年代の古いものばかり。
尤も音楽批評というかしこまったものよりは、大概がただの独り言程度のたわいない呟きなので、ゆるーく本気にせず(笑)読んでいただければ幸いです。